22.口腔内環境関連の機能性表示の現状

口腔内環境関連の機能性表示の現状を簡単にまとめてみます。
現在受理されている事例は、いくつかのタイプがあります。

 

1つ目は、歯ぐきや歯肉など、歯周に関する健康維持を訴求するものです。
このタイプが指標とするのは、今回のH77のように「歯周ポケットの深さ」や「BOP(プロービング時の出血)」など歯ぐきそのものを測定するもの、

届出番号H77「歯周ケアサプリ わかもと歯周善玉乳酸菌」
わかもと製薬株式会社

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「本品には乳酸菌WB21(Lactobacillus salivarius WB21)が含まれます。乳酸菌WB21には、健康で丈夫な歯ぐきを維持する機能が報告されています。歯周組織の健康が気になる健常な方に適しています。」

そして、D28やD525のように口内細菌を指標とするものがあります。

届出番号D28「8020(はちまるにいまる)ヨーグルト」四国乳業株式会社

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「本品にはラムノーザス菌L8020株(ラクトバチルス ラムノーザスKO3株)を含みますので、口腔内環境を良好に保つ働きを助ける機能があります。オーラルケアに関心のある方、歯と歯ぐきの健康が気になる方に適したヨーグルトです。」

 

届出番号D525「Bio Gaia ProDentis」バイオガイアジャパン株式会社

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「本品にはL. reuteri Prodentis(Lactobacillus reuteri DSM 17938株、Lactobacillus reuteri ATCC PTA 5289株)が含まれます。L. reuteri Prodentis(Lactobacillus reuteri DSM 17938株、Lactobacillus reuteri ATCC PTA 5289株)には、口腔環境を良好に保ち、歯肉の健康を維持するのを助ける機能があることが報告されています。」

後者の場合は、口内の衛生環境を改善することで、歯周の健康を維持するというイメージになるではないでしょうか。

 

2つ目はより歯そのものにフォーカスした訴求です。
これはエピガロカテキンガレートが歯垢指数を指標として、G169が「歯垢の生成を抑える」で受理されています。

届出番号G169「プラークリン」

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「本品には、エピガロカテキンガレート(EGCg)が含まれます。エピガロカテキンガレート(EGCg)は、口内環境を良好に保つ(歯垢の生成を抑える)ことが報告されています。」

その他には、F549が「歯の再石灰化を促進し、歯の表面を改善してむし歯の原因となる酸に溶けにくい状態にする」という訴求で受理されています。

届出番号F549「茶フッ素タブレット」

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「本品には緑茶フッ素が含まれます。緑茶フッ素には歯の再石灰化を促進し、歯の表面を改善してむし歯の原因となる酸に溶けにくい状態にすることで歯を丈夫で健康にする機能が報告されています。」

これは、再石灰化度と耐酸性を指標としていますが、1例が受理されたのみで他につづくものがないため、今後の展開が待たれます。

 

最後に少し毛色の異なるものとして、唾液量を指標して口内のうるおいを訴求するコエンザイムQ10や、舌苔を減らす、というF570もあります。

届出番号F570「 ラクトフェリンDX(ディーエックス)」
株式会社NRLファーマ

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「本品には腸溶加工したラクトフェリンが含まれるので、舌苔を減らすのに役立ちます。」

これらも広い意味では口内の健康維持と言えるのではないでしょうか。