こんにちは。YDCのミッシーです。
それでは今回の機能性表示最新情報をご紹介し
ます。
I838 ラクトビオン酸+(プラス)大豆イソフ
ラボン プルルプレミアム
「本品には大豆イソフラボンとラクトビオン酸
が含まれます。大豆イソフラボンとラクトビオ
ン酸には、同時に摂取することにより、肌の乾
燥が気になる女性の乾燥時期における肌の水分
量やバリア機能(うるおいを保つ力)、および
弾力を維持することで、肌の健康を守るのを助
ける機能があることが報告されています。」
今回注目したいのは「肌の乾燥が気になる女性
の乾燥時期における」という表現です。言って
いることは理解できますが、なんだか中途半端
なトートロジーのような座りの悪さがあります。
なぜ、こういった表現になっているのでしょう
か?
I838は1報(赤木2022)採用のSRで、この試験
の被験者は「肌の乾燥が気になっている30 歳
以上の健常な女性」となっています。この点か
ら考えると問題の表現の前半部分「肌の乾燥が
気になる女性」は、至極当然の書き方というこ
とになります。
では「乾燥時期における」は何から来たので
しょうか。カンの良い方であれば、冬場にでも
試験したのだろう、と思いつくかもしれません。
それは実に惜しいところです。
採用文献の赤木2022では、保湿機能の指標とし
て角質水分量(左頬)、(左脛)、経皮水分量
(左脛)の3つを取り上げています。それぞれ
4週、8週、12週で測定をしていますが、群
間有意差があるのは4週のみという残念な結果。
そこで登場するのが「乾燥時期」です。別紙様
式5-4には以下のようにあります。
「採用論文の試験は冬から春にかけて実施して
おり、摂取4週目が年間を通して最も乾燥する2
月であり、その後12週目にかけて乾燥が和らい
でくることから、8週目および12週目では検出
され難くなっていたと考えられる。有意差が確
認されている時期を鑑みて、表示しようとする
機能性には「乾燥時期における」と表示するこ
ととした。」
ちょっと苦しい感じはありますね。
ところで、I838は弾力の機能性もありますがこ
れは別のSRになっています。ただこのSRも同
じ赤木2022が採用論文です。効果指標としては、
肌弾力ではよく採用されるキュートメーターに
よる、R1、2、5、7という指標です。
ただこちらの場合、4週目には群間有意差がな
く、8週と12週は群間有意差ありという真逆
の結果になっています。保湿と弾力の両者のエ
ビデンスが同じ論文であることを考えると、ど
うにも整合性が良くない感じがしますね。