機能性表示最新情報 343号 / 筋肉量・筋力・握力

それでは今回の機能性表示最新情報をご紹介し

ます。

I1342 筋肉キープ

「本品にはマスリン酸及びN-アセチルグルコサ

ミンが含まれます。マスリン酸は日常的な運動

と併用することで、年齢とともに低下する筋肉

量及び握る力を維持する機能があることが報告

されています。N-アセチルグルコサミンは歩行

や階段の昇り降り時にひざ関節が気になる方の、

ひざ関節の悩みを改善することが報告されてい

ます。」

今回注目したいのは、「握る力」という表現で

す。いわゆる握力のみに注目した表現というの

は珍しく、これ以外では例えば下記の事例とな

ります。

D352 オリザ 黒ショウガエキス

「本品には,黒ショウガ由来5,7-ジメトキシフ

ラボンおよび黒ショウガ由来5-ヒドロキシ-7-

メトキシフラボンが含まれます。黒ショウガ由

来5,7-ジメトキシフラボンおよび黒ショウガ由

来5-ヒドロキシ-7-メトキシフラボンには,現

代生活で低下するものを握る力ならびに加齢に

伴って低下する立ち上がる力および自転車運動

をサポートする機能があることが報告されてい

ます。」

どちらの事例でも効果指標として採用されてい

るのは「握力」です。

一方、これらと近しい表現として、「筋力」が

あります。代表的な事例はHMBカルシウムです。

G1387 HMBCare(エイチエムビーケ

ア)1500

「本品には、カルシウム ビス-3-ヒドロキ

シ-3-メチルブチレートモノハイドレート

(HMBカルシウム)が含まれます。カルシウム

ビス-3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート

モノハイドレート(HMBカルシウム)は、筋肉

の維持に働きかけ、運動との併用で、自立した

日常生活を送る上で必要な筋力(立つ・歩くな

どの日常の動作に必要な筋力)の維持・低下抑

制に役立つ機能が報告されています。」

こちらの場合の効果指標は、膝等速性収縮筋力

やベンチプレス・レッグプレス、全身(13か

所)の筋力など、特定の部位に限定せずに測定

を行っています。

もう一つ別な事例を紹介すると、H452では「膝

周囲の筋力維持」という表現があります。

H452 LOCOMO knee(ロコモニー)

「本品にはウコンエキスが含まれます。ウコン

エキスには3つの膝機能(日常生活における階

段上りなどの歩行時における膝の違和感軽減、

膝の柔軟性向上、膝周囲の筋力維持)をサポー

トすることが報告されています。」

この場合の効果指標は、「大腿四頭筋ピークト

ルク」となっていて、握力などと同じように特

定の部位に限定した筋力ということになります。

これらをまとめると、「筋力」については、全

身の複数の箇所を測定すれば訴求ができ、特定

の部位のみの測定であれば、その部位の筋力が

訴求できる、と言えます。

ところで、「筋肉量」に関しては、主に除脂肪

体重か無脂肪体重が効果指標として用いれらて

いますが、いずれも全身を対象としたものです。

特定の部位の筋肉量を訴求するような事例は今

のところ見当たりません。たまたまなのか、何

か理由があるのかは気になるところです。