機能性表示最新情報 315号 / ロスマリン酸のパターン

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは今回の機能性表示最新情報をご紹介し

ます。

I616 SANKYO(サンキョウ)ロスマリン

酸&イライラ感

「本品にはロスマリン酸が含まれます。ロスマ

リン酸は、一時的なイライラ感を軽減すること、

一過性の気分の落ち込みを感じている方の一時

的な自覚できる当惑状態(考えがまとまらない

状態)を軽減し、活気・活力感(生き生きした

状態)をサポートすることが報告されています。

また、ロスマリン酸は一時的な日中の眠気を軽

減することが報告されています。」

ロスマリン酸による活気活力訴求については、

これまでにもいくつか事例はありますが、それ

ぞれ細部が少し異なります。主なパターンは以

下のようになります。

I83 ローズマリーe

「本品にはローズマリー由来ロスマリン酸が含

まれます。ローズマリー由来ロスマリン酸には、

一時的に気分が落ち込んだ健常な方において、

以下の機能があることが報告されています。

(1)日常生活における活気・活力感の低下を

軽減する機能 (2)日常生活における困惑感の

上昇を軽減する機能」

H1419 ロスマリン酸タブレット

「本品にはローズマリ―由来ロスマリン酸が含

まれます。ローズマリー由来ロスマリン酸には、

一時的なイライラ感および日中の眠気を軽減す

る機能があることが報告されています。」

それぞれを細かく見ていくと、まずH1419につ

いては、イライラ感と眠気の二つの機能性があ

るように見えますが、SRは一つです。採用文献

は、(1)Araki2020、(2)荒木2020の2報で

す。PICOのOを「日中の眠気やイライラ感など

の気分状態」として、イライラ感関連の指標を

主要アウトカム、睡眠関連を副次アウトカムと

しています。ただ、睡眠関連は副次アウトカム

である点や、そもそも指標がVASだけであるこ

とを考えると、エビデンスとしては少し不安が

残ります。

その点を考えてなのか、I83では睡眠を採用し

ていません。こちらもSRは一つで、採用文献は

H1419と同じです。ちなみに、(1)Araki2020

は、(2)荒木2020を層別解析した論文という

位置づけなので、H1419とI83は、実はエビデン

スとなる試験は自体は1つしかないことになり

ます。

さて、そこで今回のI616ですが、まずSRは二つ

で、睡眠と活気活力系に分けています。また、

活気活力系のSRについては、前二つの(1)

(2)に加えて、(3)Scholey2014を加えて

エビデンスを補強。また、睡眠SRについては、

採用論文が4報になり、H1419でも採用していた

(1)(2)のVASに加えて、(3)

Falcone2019や(4)Herrlinger2018からLSEQ

やPSQI といった睡眠指標を採用しています。

(3)Falcone2019のPSQIは結果がよくありま

せんが、睡眠指標としてメジャーなものを採用

することで、評価に妥当性を持たせようという

ことかもしれません。

ご紹介した3つの事例は、I616は三協さん、

H1419はAL-FOODSさん、I83はヱスビー食品さん

と、それぞれ届出者は異なりますが、ちょっ

とづつ進化していっているような印象があり、

おもしろいですね。