機能性表示最新情報 306号 / 「寝つき」はどう なっているのか。

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは今回の機能性表示最新情報をご紹介し

ます。

I274 ピクノジェノール

「本品には松樹皮由来プロシアニジンが含まれ

ています。松樹皮由来プロシアニジンは中年期

女性の睡眠の質(寝つきや起床時の睡眠に対す

る満足感)を向上することが報告されています

。」

注目したいのは「睡眠の質(寝つきや起床時の

睡眠に対する満足感)を向上する」という表現

です。

睡眠の寝つきについては、A番からC番の途中

くらいまでは認められていましたが、寝つきの

改善は医薬品の効果と誤認させるという指摘に

よって、「寝つき」という表現は消えてしまい

ました。この時、C番で最後に寝付きで受理さ

れたのは以下の事例です。

C213 アミノミンN

「本品にはGABAが含まれています。GABAは

、睡眠の質(寝つき、眠りの深さ、すっきりと

した目覚め)の改善に役立つことや、仕事や

勉強などによる一過性の精神的なストレスや

疲労感を緩和することが報告されています。」

しかし、これ以降に「寝付き」表現が全くなか

ったかというと、そうではありません。次のよ

うな事例があります。

G139 快眠セサミン

「本品には、セサミン類、L-テアニンが含まれ

ます。抗酸化力があるセサミン類には、日常生

活において疲れを感じている健常な中高年の方

の寝つき、眠りの深さ、寝覚めという体調を良

好に保つ機能があることが報告されています。

L-テアニンには、睡眠の質の一部である起床時

の疲労感を軽減する機能があることが報告され

ています。」

H1013 ネルニチン

「本品にはL-オルニチン塩酸塩が含まれます。

L-オルニチン塩酸塩は、睡眠の質(寝付きの良

さ、眠りの深さ、睡眠時間の長さ)の向上をサ

ポートすることが報告されています。」

個別にみていくと、G139は「中高年の方の寝

つき、眠りの深さ、寝覚めという体調を良好に

保つ」としていて、「睡眠」に落とし込むので

はなく、「体調を良好に保つ」としています。

睡眠における寝つき改善とは距離を置こうとし

ている、ということかもしれません。

次にH1013は、「睡眠の質(寝付きの良さ、

眠りの深さ、睡眠時間の長さ)の向上をサポー

ト」です。今回のI274も「睡眠の質(寝つきや

起床時の睡眠に対する満足感)を向上する」と

していて、似た表現であると言えます。一方で

、C213と比べると、受けが「改善」なのか

「向上」なのか、というくらいの違いしかあり

ません。

「改善」や「向上」というと、「歩行能力」訴

求の問題が思い起こされます。この問題では、

「歩行能力の改善」は医薬品的な表現とされて

いましたが、「歩行能力の向上」については、

現在でもつかわれている表現です。「寝つき」

もこれと同じで「向上」はOKなのでしょうか?

今後の展開が待たれますね。