機能性表示最新情報 152 号 / 腸内環境 vs 腸内フローラ

こんにちは。YDCのミッシーです。

届出表示に関してよくご相談を受けるのが、
腸内環境や腸内フローラを文言に入れたい
というものです。

相変わらずこの辺りは人気の分野なのだと
思います。

ところで、腸内環境や腸内フローラとは
具体的にどういったものでしょうか? 

なんとなく同じように扱われていますが、
違いはあるのでしょうか?

学問的にはいろいろと議論がありそうですが、
機能性表示の受理を目指す上では両者の違いは
明白で、効果指標を何にするかということです。

では具体的に事例を見ていきましょう。

まずは、腸内フローラから。

E473 オリゴスマート

「本品にはフラクトオリゴ糖が含まれます。
  フラクトオリゴ糖は、善玉菌として知られて
  いるビフィズス菌を増やして腸内フローラを
  整え、お通じが気になる方のおなかの調子を
  良好に保つ働きがあることが報告されて
  います。」

機能性を導く効果指標は「ビフィズス菌数
(割合)」、「排便頻度」、「便性状」です。

フローラは細菌叢のことですから、注目する
べきは当然、「ビフィズス菌数(割合)」です。

つまり、ビフィズス菌のように、善玉菌として
知られる腸内細菌の占有率が増加していること
から、腸内フローラを善玉菌割合が多い良好な
状態へ整えている、と言えるわけです。

では、腸内環境のほうはどうでしょうか。

次の事例を見てみましょう。

E346  乳酸菌革命プレミアム

「本品にはビフィズス菌BB536が含まれます。
  ビフィズス菌BB536には、腸内環境を良好にし、
  便通を改善する(排便回数を増やす)ことが
  報告されています。」

SRにおける効果指標は、「排便頻度」と
「便中アンモニア量」です。菌数に関する
指標はありません。

E346では、「腸内環境を良好」にするは、
「腸内腐敗産物である便中のアンモニア
濃度を減少させること」から導かれています。

つまり、こちらは「環境」ですから、
便中アンモニア量以外にも、
短鎖脂肪酸量など、腸内の環境状態を
良好にしている事を示す指標であれば、
幅広く採用できることになります。

腸内環境は、腸内フローラを内包した一回り
大きな枠組みとイメージするとわかりやすい
かもしれません。

それでは、またメールしますね。