機能性表示最新情報 129 号 / 「軽度認知障害」への訴求 1954 号

こんにちは。

YDCのミッシーです。


どうやら気が付いていない方もいるようなの
ですが、届出データベースの情報について、
しばらく前から、CSV形式でデータの一部を
ダウンロードできるようなっています。


これによって、先週 号のような数値からの
分析も少しはやり易くなりました。


ただ、それも一部だけなので、まだまだ
かゆいところに手が届かない、という感じも
あります。



さて、

それでは今回の機能性表示最新情報 を
ご紹介いたします。


E398 記憶の維持にセラクルミン 粒タイプ

「本品には高吸収クルクミンが含まれます。
  本品に含まれているクルクミンは、MCI
  (軽度認知障害)の方を含む中高年の
  健常域者の方の、脳の記憶や感情を司る
  部位の一部(視床下部)への、老化に
  伴うアミロイドベータやタウタンパク質の
  蓄積を抑え、加齢に伴い低下する認知機能の
  一部である記憶力(日常生活で見聞きした
  言葉を覚え、思い出す力)と注意力(一つの
  物事に注意を払い、持続する力)を維持する
  機能が報告されています。」


届出者はセラバリューさんです。


セラバリューさんと言えば、A172で肝機能
訴求を初めて成功させ、その後、D515では
認知訴求に関し、

「老化に伴うアミロイドベータや
タウタンパク質の蓄積を抑え」という文言を
盛り込むなどのチャレンジを成功させています。


今回のE398は、D515のRCT論文を採用した、
1報によるSRとなっています。


注目したい点は、「MCI(軽度認知障害)の
方を含む」という表現が届出表示にあること
です。


また、対象者にも「MCIの方を含む中高年の
健常域者」とあります。


どうしてこういう言い方ができるかというと、
MCIが軽症者なのか健常者なのか、という所に
ポイントがあります。


ガイドラインには「軽症者が含まれたデータの
取扱いについて」という別紙2がありますが、
ここに記載されているのは、

「鼻目のアレルギー反応」、「中長期的な
血清尿酸値」及び「食後の血清尿酸値の上昇」

に関することのみです。


加齢に伴う認知機能の低下に関する訴求に
ついては、実は質疑応答集の問41に、
対象被験者やそのデータの
取り扱いについての

記載があります。


それによれば、「機能性の科学的根拠と
なり得る対象被験者は、原則 40 歳以上の
健常者である。


なお、原則 40 歳以上の軽度認知障害
(Mild Cognitive Impairment:MCI)の者は
健常者に含めて差し支えない。」として
います。


MCIを軽症者ではなく、健常者として扱っている
ことがポイントです。


これがもし、MCIを軽症者として扱い、
そのデータを科学的根拠として扱ってよい
(=別紙2での記載)、というものであった
場合は、

あくまでもデータとして使用できるというだけ
であって、軽症者に対する訴求になってしまう
ため、対象者の設定には出来なかったことと
思われます(健康の維持増進の範囲超える)。


ではまたメールしますね。

薬事の最新情報を毎日配信!!



タイムリーにお読みになりたい方はぜひメルマガにご登録ください!!

——————————
▶ 記事に関するお問い合わせは コチラ

——————————