機能性表示最新情報 72 号 / 科学的根拠として、雑誌への追加掲載分が利用できる?

こんにちわ。

YDCのミッシーです。
既に受理された事例について、
もっと詳細な分析試験関係の資料を提出するよう、
消費者庁から要請があった、

という話を立て続けで耳にしました。
そう言えば、最近の差戻しでも、分析試験関係の部分は
細かく、厳しく見られている気がします。
また、消費者庁の運用基準に変化が
あったのかもしれません。
ともあれ、気を取り直して、
今週の機能性表示最新情報 のご紹介です。
D28 8020(はちまるにいまる)ヨーグルト

「本品にはラムノーザス菌L8020株(ラクトバチルス 
  ラムノーザスKO3株)を含みますので、口腔内環境を
  良好に保つ働きを助ける機能があります。
  オーラルケアに関心のある方、歯と歯ぐきの健康が
  気になる方に適したヨーグルトです。」

届出者は四国乳業さんで、RCTによる届出となっています。
口腔内への訴求としては3例目です。
他の二つは、オハヨー乳業さんによるロイテリ菌を
機能性関与成分とした事例でした。
以下の様なものです。
C247 ロイテリ お口のサプリメント

「本品にはロイテリ菌(L.reuteri DSM 17938株)が
  含まれます。
  口腔内フローラを良好にするL.reuteri DSM 17938株は
  歯ぐきを丈夫で健康に保つ機能が報告されています。」

オハヨー乳業さんの事例はSRによる届出でした。
C247の場合は「口腔内フローラを良好にするL.reuteri DSM~」
としながらも、アウトカムは「歯肉の腫れ」のみ。
このため、届出表示のメインは、
「歯ぐきを丈夫で健康に保つ機能」となっていました。
対して今回のD28は(a)ミュータンス連鎖球菌、(b)Pg菌、
(c)Pi菌、(d)Tf菌、(e)Fuso菌の菌数という五つの
アウトカムが設定されていて、

「歯肉の腫れ」はありません。
そこで届出表示は「口腔内環境を良好に保つ働きを助ける」
とする一方で、対象者を「歯と歯ぐきの健康が気になる方」
としています。
届出表示でメインとしている部分が、C247とは全く逆ですね。
また、D28については、根拠としているRCT論文にも特徴が
あります。
この論文は2011年に掲載されたものですが、
それに対する追加の検討を、2017年に同じ雑誌へ
追加掲載しています。
これまでも、過去の論文を再解析したものを使用する
というケースはありますが、追加掲載分を付け足す
というのは、初めての事例です。
こういうやり方もある、というのは興味深いですね。
ではまたメールしますね。
PS
冒頭に書いた分析データの追完の一つとして
イチョウ葉も対象になっています。
イチョウ葉は6月12日に行われた官民情報フォーラムで
問題事例として取り上げられており、そのことが
今回の追完の一つの契機になっているように思います。
詳しいことをお知りになりたい方は

info@yakujihou.com(ミッシー)まで
お問い合わせください。