機能性表示最新情報 226号 / 「運動」の定義

こんにちは。YDCのミッシーです。

されではさっそく、今回の機能性表示最新情報をご
紹介します。

G679 アストレア プロ

「本品にはプシコース(アルロース)が含まれます。
プシコース(アルロース)には、日常生活(安静時
や日常活動時)のエネルギー代謝において、脂肪を
消費しやすくする機能があることが報告されていま
す。」

届出者は松谷化学工業さんで、SRは(1)Kimura2017、
(2)山口2019、(3)Kimura2021の3報を採用してい
ます。

ところで、このメルマガでも以前にご紹介しました
が、軽い運動併用での機能性を訴求する場合、その
運動がどの程度のものであるかについては、METsと
いう運動強度の単位が良く用いられます。

METsは、安静時を1とし、各動作ごとにどの程度のエ
ネルギーを消費するかという観点から運動強度を数
値化したものです。

G679では、(1)Kimura2017、(3)Kimura2021は安
静時、(2)山口2019は4METs程度の運動量であると
説明しています。

4METsの運動量というと、階段の昇り降り、掃き掃除、
洗濯、ヨガなどが該当し、こういった点から、「日
常生活(安静時や日常活動時)」という表現が導か
れているわけです。

脂肪消費の訴求で最近人気の成分であるブラックジ
ンジャー由来ポリメトキシフラボンでは、「日常活
動時のエネルギー代謝において、脂肪を消費しやす
くする機能」については、3.5METs程度の運動量とし
ていますから、G679と同程度といえるでしょう。

一方、同じプシコースを機能性関与成分としている
事例にはこんなものもあります。

E547 アクエリアス アクティブボディ

「本製品はプシコースの働きにより、運動時の体脂
肪の燃焼を促進します。」

商品がスポーツ飲料のアクエリアスであることから、
この「運動」はスポーツ的なものを連想します。し
かし、実際にはE547が根拠とするRCT論文は、G679で
も採用している(2)山口2019ですから、4METsの運
動量ということになり、日常活動レベルの運動です。

ちなみに、脂肪燃焼関係ではこんな事例もあります。

D505 パワープロダクション エキストラバーナー

「本品にはヒドロキシクエン酸(HCA)が含まれます。
ヒドロキシクエン酸(HCA)には、運動中の脂肪の燃
焼を高める機能が報告されています。」

この事例の場合では、3報の採用文献中にはMETsが示
されておらず、最大酸素消費量からの換算として、
2.0~2.9METs及び、3.0から5.9METs程度の運動量で
あるとSRに記載されています。

ゆっくりとした平泳ぎが5.3METs、バドミントンが
5.5METsとされていますから、上記の換算でいくと
D505の場合はスポーツ的な意味の運動も含まれてき
そうです。

各事例にMETsと「運動」表現のまとめはコチラ>>表

このように、「日常的な活動」や「運動」と届出表
示に表現されていても、事例によってその指し示す
内容は微妙に異なります。

運動と書いてあるからと言って、ハードなスポーツ
活動をイメージした広告を作ると、機能性の範囲を
逸脱する可能性もあるので、注意が必要ですね。

それでは、またメールしますね。