機能性表示最新情報 227号 / 酸化防止剤の影響

こんにちは。YDCのミッシーです。

いよいよ今年も終わりが近づいてきました。
今から届出を行うと、受理結果がわかるのは年が明
けてからということになります。
それでも、年末は申請が集中したりして、消費者庁
のデータベースに入りづらくなるということがあり
ますので、ご注意ください。

それでは今回の機能性表示最新のご紹介です。

G720 REMWELL(レムウェル)
「本品にはDHA、EPA、DAGE(ジアシルグリセリル
エーテル)が含まれており、一時的に睡眠に不満を
感じている健康な方の深睡眠とレム睡眠の割合を増
加させることで、睡眠の質を向上させる機能があり
ます。さらに、一時的に活気・活力が低下している
方の不安感・緊張感・気分の落ち込みを和らげ、一
時的な活気・活力の向上と日中の眠気の軽減に役立
ちます。」

届出者は小野薬品ヘルスケアさん。
DAGE(ジアシルグリセリルエーテル)は初出の成分
です。
また、DHA、EPAは中性脂肪や認知機能でおなじみの
成分ですが、この事例では睡眠と活気・活力を訴求
しています。

DAGEは耳慣れない成分ですが、プラズマローゲンの
前駆体であるとのこと。つまり広義では脂質に該当
するわけで、通常の栄養成分としての脂質とは異な
る機能性を持っていることの説明が作用機序でなさ
れていることも、プラズマローゲンと同様です。

成分に関して気になるのは、別紙様式5ー3におい
て、「当該製品にアスタキサンチンがその他の成分
として用いられている事について」として、DHA、
EPAの酸化防止剤として、試験品にはアスタキサンチ
ンが配合されている旨の説明が記載されていること
です。

酸化防止剤を配合することは理解できますが、論文
を見ても、「その他の成分としてアスタキサンチン
200μg を配合した。アスタキサンチンは、DHAな
ど不飽和脂肪酸の安定化剤として添加した。」と試
験食品の項目に記載されているだけで、プラセボに
も同量を添加したのか、試験食品だけなのか、判然
としません。

アスタキサンチン自体が、酸化防止の他にもいくつ
かの機能性を持っている訳ですから、上記のことを
明確にし、アスタキサンチンがG720の機能性に影響
を与えてないことを明らかにしていないことは、一
抹の不安があると言えます。

例えば、先に挙げたプラズマローゲンの事例として、
C260などでは別紙様式5-3において、酸化防止剤とし
て配合されたビタミンEの影響について考察を展開し、
認知機能には影響しないことを述べています。

事後チェックなどもあるので、こういう点ははっき
りさせておいた方が良いですね。

それでは、またメールしますね。