機能性表示水面下情報 ~163号/ヘルスクレーム、6つのチェックポイント

弁護士出身の実業家・林田です。

機能性表示の現在の運用状況からすると、届
出にあたってはヘルスクレームについて次の
6点をチェックする必要があります。

A.疾病の範囲でないか or 医薬品的効果を謳
 っていないか

 →ここではバッティングするOTCがないのか
  をよくチェックする必要があります。
  「排尿」訴求などはこの点がクリティカ
  ルな問題です。

B.健康(維持・増進)以下でないか…日常的
 なトラブル、美容

 →「しわ改善」などは「単なる美容の問題」
  としてNGになります。
  「肌状態に対する満足感を維持する」
  「日常生活への支障を予防します」など
  は「健康以下の問題」としてNGになりま
  す。

C.ガイドラインが提示する例3類型のどれか
 に該当するか(健康ゾーンのサブカテゴリ
 ー)

 1)容易に測定可能な体調の指標の維持に適
  する又は改善に役立つ旨

 2)身体の生理機能、組織機能の良好な維持
  に適する又は改善に役立つ旨

 3)身体の状態を本人が自覚でき、一時的な
  体調の変化(継続的、慢性的でないもの)
  の改善に役立つ旨

 →通りやすいのは3)です(>一時的ロジックの例)。

D.評価指標に一般的妥当性ないしコンセンサ
 スがあるか

 →特に主観的評価の場合は必ずここが突か
  れます。

E.エビデンスからそのヘルスクレームを導き
 うるか

 →たとえば肌試験で「毛穴の個数が減少し
  た」(ア)というエビデンスが得られた場
  合、そこから「肌の弾力を維持する」(イ)
  を導くと、ヘルスクレーム自体はよいと
  しても、果たして(ア)から(イ)を導き得る
  のか?と問われる。

F.消費者が理解できるか

 →現在の審査陣営はこの点を重視していま
  す。この点からすると「糖化ストレスの
  減少」は、関与成分「ロダンテノンB」
  では過去があるのでよしとするとしても、
  他の関与成分では「それが何を意味する
  か消費者が理解できるか?」という点を
  突かれる可能性があります。