機能性表示最新情報 155 号 / 眼の「疲労感・うるおい・不快感」のトリプル訴求

こんにちは。

YDCのミッシーです。

最近、消費者庁の機能性表示に関するページの
デザインが少し変わったことに皆様は
お気づきでしょうか?

届出データベースの検索ページとログイン
ページが二つに分かれた、という程度のもの
ですが、

以前のページに慣れていると一瞬、戸惑います。

ページ改修の余力があるなら遅れている
届出受理のペースを早く通常に戻してくれ、
という愚痴が漏れそうになったのは
ここだけの秘密です。

さて、気を取り直して、今回の機能性表示
最新情報の事例をご紹介します。

E830 マキベリー うるおう瞳

「本品にはデルフィニジン-3,5-ジグルコシドが
 含まれるので、長時間パソコンやスマート
 フォン等の画面を見ることによる眼の疲労感や
 肩の負担を軽減する機能、眼のうるおいを
 維持する機能と眼の一時的な不快感を軽減する
 機能があります。」

届出者はディーエイチシーさんで、RCTによる
届出です。

「眼の疲労感や肩の負担」「目のうるおい」
「目の一時的な不快感」という、

眼に関する機能性を全てつぎ込んだような
届出表示となっています。

「眼の疲労感や肩の負担」は、眼に関する
訴求としてはポピュラーなものですから、
注目したいのは残りの二つです。

まず、眼のうるおいについては、シルマーテスト
で評価を行っています。

シルマーテストはドライアイの診断に使われる
ものですから、疾病領域ではないことを
明確にする必要があります。

E830は届出資料においてその点の補足説明は
していませんが、論文中では除外基準として
ドライアイと診断されていないことや、

一日の目薬の量の制限などを上げていて、
疾病との区別を図っているものと思われます。

また、この除外基準を見ているともう一つ
興味深い点として、花粉症の症状がないことも
上げられています。

これによって、目の一時的な不快感を花粉症の
ようなアレルギー性疾患と区別していると
考えられます。

さて、

その眼の一時的な不快感ですが、これは
DEQS (Dry Eye-related Quality of life
Score)の質問票の内、

「Bothersome Ocular Symptoms」のスコアが
改善していることを根拠としています。

この点についてはさらに補足があり、
「Bothersome Ocular Symptoms」は
「眼がゴロゴロする異物感や眼の赤み、痛み
などの不快感を総合してスコア化されている」
とされています。

一方で、上記の補足に引用されている文献を
確認すると、DEQSはドライアイ症状がQOLに
与える影響を調査するために開発された
質問票であることが記載されています。

そうすると、これを眼の一時的な不快感の指標と
することについては、本来の目的と少し齟齬が
あるような気もしますので、

もう少しこの点の説明・議論があっても良いの
ではないかという感じがしますね。

それでは、またメールしますね。