こんにちは。
YDCのミッシーです。
コロナのニュースが増えてから盛んに耳に
するようになったのがPCR検査。
機能性表示関連だと腸内細菌の検査などに
用いられることから、
「あれか!」と思った方も多いのではない
でしょうか。
PCRの検査を行える機関はそれなりに
あるようなので、うまく連携してスムーズな
検査ができるといいなと思いますが、
それ以前にウィルスに感染しないように
することが大事ですね。
さて、
今回の機能性表示最新情報 のご紹介です。
E678 ブロッコリースルフォラファン
スプラウト
「本品にはスルフォラファングルコシノ
レートが含まれます。
スルフォラファングルコシノレートを
24mg/日摂取すると、健康な中高年世代の
方の健常域でやや高めの血中肝機能酵素
(ALT)値を低下させることが報告されて
います。
ALT値は肝臓の健康状態を示す指標の一つ
です。
本品は、中高年世代の肝臓の健康状態を
示す一指標の改善に役立ちます。
本品30gで機能性関与成分(スルフォラ
ファングルコシノレート)の50%を摂取
できます。」
E677でも類似の事例として、
「ケールスルフォラファンスプラウト」が
受理されています。
採用文献1報のSRで、SRを作成したのは、
届出者でもあるサラダコスモさん。
生鮮食品であることから、「〇〇%の摂取」
という手法を届出表示に使っていますが、
サラダコスモさんはこの手法での届出が
既に3つ目です。
機能性関与成分のスルフォラファングルコシノ
レートは、カゴメさんがD355で受理されたもの
が最初です。
そのD355はRCTによるもので、以前この
メルマガでも取り上げたことがあります。
ただ、D355の届出資料を読んでみると、
機能性関与成分以外の成分が影響して
いないのか、という点の説明が曖昧という
印象を受けます。
論文では、スルフォラファングルコシノレート
を含むブロッコリースプラウト抽出物の有無で、
試験品とプラセボ品を分けていて、
スルフォラファングルコシノレートと
ブロッコリースプラウト抽出物の関係について、
他に機能性に影響を与える成分はないのか、
といった点の説明がありません。
こうした点は、これまでのパターンから言うと
他の成分の関与問題にひっかりそうな感じ
がして、ちょっと不思議な受理でした。
話をE678に戻すと、このSRで採用されている
1報は、D355の論文です。
そうであるならば、上記の問題をE678も
引き継いでいることになります。
別紙様式5-7の採用文献の一覧では、
D355の論文の試験品について、
グルコラファニン(注.スルフォラファングル
コシノレートの前駆体のこと)を含む錠剤、
含まない錠剤と書いていますが、
論文に忠実にするならブロッコリースプラウト
抽出物を含む錠剤、含まない錠剤という
記載が正確ではないでしょうか。
しかし、そういう書き方をしてしまうと、
ブロッコリースプラウト抽出物の他の成分が
関与していないか、という指摘が懸念される
ため、避けたのかもしれません。
E678でも、スルフォラファングルコシノレート
とブロッコリースプラウト抽出物の関係に
ついて、作用機序での明確な説明はないから
です。
現在、消費者庁では形式審査の方針をとって
いて、論文の詳細までは踏み込んできません。
上記のようなケースに限ったことでは
ありませんが、事後チェックが始まると、
曖昧な記載に改めて見直しが入ったり
するのか、非常に気になるところです。
それでは、またメールしますね。