機能性表示最新情報 86 号 / 届出表示に、 作用機序の内容を含めて表示することは可能か?

こんにちわ。YDCのミッシーです。
11月も半ばになってくると、年末の予定が気になります。
年内に届出を済ませたいからと言って、12月は
申請が集中しがちだからです。
ところがそうなると、消費者庁のデータベースも混雑して、
ログインが出来ないという事態になりかねません。
年末にかけて届出申請を予定されている皆様には、
早めに対応することをおすすめします。

さて、

それでは今回の機能性表示最新情報 のご紹介です。
D195 オリーブのちから

「本品にはオリーブ由来ヒドロキシチロソールが含まれて
  います。
  オリーブ由来ヒドロキシチロソールは抗酸化作用を持ち、
  血中のLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)が
  酸化され酸化LDL-コレステロールになることを
  抑制させることが報告されています。」
ヒドロキシチロソールは、あまり聞きなれない成分ですが、
ポリフェノールの一種です。
オリーブ由来としていることで、由来の確認を
行っていますが、ヒドロキシチロソールの標準品、
原料、本品、ブランク品のクロマトグラムを提示する、
という定番の方法です。
ところで、本件の届出表示には興味深い点が二つあります。
まず一つ目は「酸化LDL-コレステロール」という表現です。
これまで、コレステロールに関するヘルスクレームは
ありましたが、「酸化LDL」は初出の表現です。
「酸化LDL-コレステロール」のように、本人が自覚できない
ような指標に対しては、これまで消費者庁は厳しい態度を
取っていたように思います。
しかし、少し前から、尿酸値や酵素値(肝機能)などの
測定値を絡めた訴求が認められるようになってきました。
本件もその流れの一つかもしれません。
二つ目の興味深い点は、酸化LDLコレステロールの
抑制を導く作用について、「抗酸化作用」であると
していることです。
これは久しぶりに目にした表現です。
酸化ストレスを防ぐというような言い回しが
最後に登場したのは、C328でコエンザイムQ10。
抗酸化に至ってはB305のアスタキサンチンまで遡ります。
さらにこの「抗酸化」は、SRで結果が示されたものではなく、
作用機序から導いたものといえそうです。
作用機序から入れ込んでい行くやり方は、十分なエビデンス
が必要であったりと、消費者庁からの指摘が厳しいという
印象でしたが、D195では単純な入れ込みでも成功したようです。
ただ、作用機序を含めて機能性を表示することについては、
「機能性表示食品に関する質疑応答集」問17に
次のようにあります。
「表示しようとする機能性に作用機序を表示する場合、
  ヒトにおける作用機序について出典を明記の上、
  別紙様式(7)-1で科学的に説明する必要がある。」
同じようなやり方を考えている方は、よく目を通した上で、
作用機序の文献も再チェックした方が良いですね。
ではまたメールしますね。
PS
機能性表示はどんどん複雑化しています。
今まで通っていたものが通らなくなるケースも
多発しています。

通り一遍の届出書類を作っても何の意味もありません。
私どもは豊富かつ最新の情報に基づき様々な成功事例を
生み出しています。
消費者庁の動向もいち早くキャッチしています。
差戻しで困っている方は、

info@yakujihou.com(中田)まで
お問い合わせ下さい。