機能性表示最新情報 56 号 / 改正ガイドライン公表!

こんにちわ。

YDCのミッシーです。
今週は機能性表示で大きな動きがありました。
3月28日に「機能性表示食品の届出等に関する
ガイドライン」の改正が通知されたことです。
昨年末に行なわれた改正とは違い、
今回はかなり大きな変更が加えられています。
ガイドラインの施行は実際は2段階に分けて行われます。
まず通知された3月28日より
運用開始となったのが第一段階。
この第一段階で目を引く変更点は、次の二つです。
1.機能性関与成分として、糖質・糖類が認められる。
2.分析方法の開示が必須となる。
どちらも、前から噂のあった変更ですが、
1はようやくという感じです。
そもそもスタート時点から解釈で行けるという
話もあったものの、それが1年延び、2年延び、
3年延びてやっとというところです。
それ以外の変更点としては、次のようなものがあります。
3.既届出食品と同一性を失わない程度の変更が
  行われた場合の「機能性表示食品(再届出)」
4.生鮮食品で一部を摂取できる旨の表示
3は、今でも変更届という手続きはありますが、
それはAがBに変わるのに対し、こちらは
AにBが追加されると理解するとよいでしょう。
たとえば現行品Aの香料、着色料、甘味料を
変えた商品をBとしてこの手続きで簡単に
機能性表示食品化することが可能になります。
通常は現行品Aの届出者X社がBを追加する
ときに使う事になるでしょうが、Bの届出者
がY社であっても、X社がそれを承諾
していればよいということなので、
SRのヨコ転の簡略化にも使えます。
つまり、現状、SRのヨコ転はすべて新たな届出が
必要ですが、この再届出ができたことにより、
X社の現行品Aの香料だけを変えるというのであれば、
新規届出ではなく、再届出で済ますことが可能になります。
4については、生鮮食品限定で、表示しようとする機能性として
「本品を○個食べると機能性が報告されている一日当たりの
  機能性関与成分の量の△%を摂取できる」といった表示が可能になるようです。
生鮮食品の場合、必要な一日摂取目安量あたりの
機能性関与成分を摂取しようとすると、
大量にその食品を食べなくてはならいという問題
(例えばニンジン5本など)があったためではないかと思います。
この第一段階の運用を行う傍ら、
届出データベースの改修が行われ、
そのあとに第二段階のガイドライン
改正が施行される予定です。
この時の目玉は何といっても、
「エキス等が認められる」ということでしょう。
待ち望んでいた方も多いのではないかと思われます。
現状、たとえば「甘草由来グラブリジン」と届出ると、
「甘草抽出物の中にはグラブリジン以外にも
効果をもたらしているものがあるのではないか?」と必ず指摘を受けます。
要は全体の内実を明らかにせよ、というわけです。
これに対しエキス方式がOKになれば、グラブリジンが確かに
効果をもたらして、その定性・定量も明確ならば、
「甘草エキス(指標成分グラブリジン)」といった
関与成分の設定が可能になります。
つまり、全体の内実が明らかでなくともよいわけで、
これにより、現在、上記のような指摘を受けてデッドロックに
乗り上げている案件が一気に動き出します。
データベースの改修を早くやってほしいものです。
最後に日健栄協など、第三者機関による事前確認。
機能性表示制度が始まる前は日健栄協などが
審査機関になる第三者認証方式も取り沙汰
されていましたが、結局はボツになりました。
その実質的な復活になるかどうかは、
ひとえに消費者庁がどこまで任せられるか?によります。
今のところ、日健栄協と抗加齢協会が候補のようですが、
これに関し、NewQ&Aの73は「事業者団体等が確認を
経た届出資料は、消費者庁においてガイドラインに
のっとった届出であるかどうか形式的な確認を行うこととなる」
と書いています。
「形式的な確認」しかしないということですが、
そもそもこの制度自体「形式審査」と設計されている中で、
たとえばSRにおける採用文献をどう評価するかまで細かく
見ている状況ですから、どこまで「形式的な確認」なのかは
実際の運用を見てみないと分からないというところですかね。
では、またメールしますね。

ミッシー
PS
YDCホームページ内の機能性表示サイト
をリニューアルしました。

受理事例の分析を大きく追加し、
拒否事例の情報も追加しました。
是非ご覧ください。