機能性表示最新情報 233号 / RCTなのにSR的表現

こんにちは。YDCのミッシーです。

昨年12月末の段階で2021年度の受理はG880まで進み、
一昨年の同時期、F639と比べて200件以上の増加が
ありました。G番代の終了まではまだ3か月程度あり
ますが、最終的な受理件数も昨年を大きく上回りそ
うですね。

それでは今回の機能性表示最新情報のご紹介です。

G868 SUGARDOWN(シュガーダウン)
「本品にはガラクトマンナン(食物繊維)が含ま
れますので、糖の吸収をおだやかにし、食後血糖
のピーク値を抑える機能があると報告されていま
す。」

G868はRCTによる届出ですが、そうすると届出表示
の末尾が「・・・報告されています。」になってい
ることは違和感があります。通常、この表現はSRの
届出に用いられるものです。

以前、これとは逆のパターンで、SRなのにRCTのよ
うな表現にしている事例がありました。

F538
「本品には N-アセチルグルコサミンが含まれます。
N-アセチルグルコサミンは、歩行や階段の上り下り
におけるひざ関節の悩みを改善し、関節軟骨成分の
分解を抑えることで関節軟骨(※)の維持に役立つ
機能があります。 ※関節軟骨は膝・足首・肘・手
指などの関節に存在します。」

この事例は結局ミスだったのか、撤回となり、新た
に以下の事例として出しなおされています。

F758
「本品には N-アセチルグルコサミンが含まれます。
N-アセチルグルコサミンは、歩行や階段の上り下り
におけるひざ関節の悩みを改善し、関節軟骨成分の
分解を抑えることで関節軟骨(※)の維持に役立つ
機能があることが報告されています。 ※関節軟骨
は膝・足首・肘・手指などの関節に存在します。」

G868も、「・・・報告されています。」としている
ことについて特に説明らしきものは見当たりません。
SRの表現であることに気づかす記載してしまい、消
費者庁の方でもそれをスルーしてしまったのだとし
たら、今後、撤回・出し直しという動きになるのか
もしれません。

さて次に、機能性関与成分であるガラクトマンナン
に目を向けてみます。
G868の安全性評価を見てみると、太陽化学さんの
「サンファイバー」の喫食実績を根拠の一つとして
いて、同じ原料を使用しているかのように見えます
が、実際には少し異なります。

グアーガム分解物を機能性関与成分とするサンファ
イバーは、グアー豆を酵素分解して抽出したガラク
トマンナンです。

一方、G868はグアー豆とフェヌグリークから抽出し
たガラクトマンナンを機能性関与成分としています。
つまり由来が異なるというわけです。

ちなみにガラクトマンナンはマンノースとガラク
トースが結合したものですが、その結合比率は由来
植物によって異なると言います。よって、フェヌグ
リークを含むガラクトマンナンの安全性評価として
太陽化学さんのグアーガム分解物の喫食実績を利用
するのであれば、同等性についてのフォローが欲し
いところではないでしょうか。

それでは、またメールしますね。