機能性表示最新情報 182号 / 今年の新規訴求領域を振り返る

こんにちは。

YDCのミッシーです。

今年も残すところ後2週間少しになりました。

機能性表示では、新規領域の開拓と、
既存の領域の拡張が見られたものが
いくつかあります。

そこで今回は、
そういった領域を振り返りつつ、
今後の展望について考えてみたいと思います。

「新規領域」

・免疫

今年の新規領域といえば、なんといっても
これを抜きには語ることができません。

8月7日に初めて受理されたプラズマ乳酸菌は、
現在のところ10例の受理があります。

同じSRを用いた事例は今後も増えていくかも
しれません。

今後の焦点としては、プラズマ乳酸菌以外の
成分での受理がどうなるか、 という点です。

ただその場合でも、届出表示としては
「健康な人の免疫機能の維持に役立つ」
以上の表現はまだ難しいと思われます。

広がりがあるとすれば、免疫評価の指標など
どこまでが認められるか、という点では
ないでしょうか。

受理までの道筋がもう少しはっきりして
くると、より参入しやすくなると思います。

・排尿

F18において「トイレが近いと感じている
女性の日常生活における排尿に行く
わずらわしさをやわらげる機能」として
認められた事例です(6月8日受理)。

まだ事例はこの1件のみ。

需要の高い分野と思われますから、
これからこの領域の事例が増えて、
安定して受理される領域となることが
望まれます。

「既存領域の拡張」

・肌弾力

肌領域の訴求は、うるおい、紫外線、
ときて、肌弾力が認められるように
なりました。

代表的な事例は、E743の魚由来低分子
コラーゲンペプチド(3月27日受理)、
E857のGABA(5月25日受理)です。

肌訴求は、化粧品的な表現にならず、
健康の維持・増進の範囲に収まる表現で
あることが必要です。

これからこの領域を広げていくとすると、
その点をどう説明するかですね。

・口内環境

前回のメルマガでも取り上げましたが、
この領域は新しい表現が多く出ています。

F155「歯垢の生成を抑える」(7月27日受理)、

F417「唾液量を維持する」(10月12日受理)、

F549「歯の再石灰化を促進し、歯の表面を
改善してむし歯の原因となる酸に溶けにくい
状態にする」(12月2日受理)。

口内環境の訴求自体がこれまでは少数派の
事例でしたが、表現の幅が見えてきたことで、

今後大きなグループになっていくかも
しれません。

さて、

新規というわけではないですが、

今年の他の注目としては、
「花粉による不快感」や「むくみ」を訴求
する事例が徐々に増えてきたことがあります。

これらについては、受理されるための方法が
固まってきたこともあり、今後は広がっていく
のではないかと予想します。

一方で、待望されながらも受理されていない
領域(口臭・体臭、性機能など)も多くあり、

それがどうなっていくかは来年以降に
期待したいところです。

それでは、またメールしますね。