1.水面下情報:「体臭」「口臭」
(1)以前は、「体臭」や「口臭」を訴求すると、
次のような指摘で差し戻されていました。
「表示しようとする機能性について、体臭の防止を
期待させるのであれば、健康の維持及び増進の
範囲を超えた意図的な健康の増強を標榜するもの
であり、本制度の対象外です。」
(2)そんな中に現れたのがD601です
(YDC機能性表示データブック1-4-7-D >>>
A.商品名:シャンピニオン爽粒
B.届出者:株式会社リコム
C.届出表示:本品にはマッシュルーム由来ポリフェノール
が含まれています。
マッシュルーム由来ポリフェノールには、腸内腐敗産物
として知られているアンモニア、p-クレゾールを減らす
ことで、腸内環境を良好にすることが報告されています。
D.YDCのコメント:
関与成分はマッシュルーム由来ポリフェノール。
SRは自社。
採用文献は1報([1]Nishihira2018)。
研究は、4WのRCTで、糞便中アンモニア・p-クレゾール・
インドールを評価。前2者で群間有意差あり。
・「他に機能性を有する成分はないか」は説明されて
いません。
・マッシュルーム由来ポリフェノールは初出成分。
・かつてシャンピオンエキスサプリによる体臭訴求で
7社が排除命令を受け(2009年)、メーカーである
リコム社が審判請求を行い却下されました
(2010年。 [事例]シャンピオンエキス事件 >>>
そのリコム社がシャンピオンエキスによる腸内腐敗産物
減少訴求の受理に成功し、Turn Overの感があります。
(3)私はD601は「体臭」「口臭」のワードを届出表示や
作用機序(別紙様式7-1にもこれらのワードは
ありません)に入れることはできなかったものの、
一つの道を切り開いたものと見ています。
この方向での訴求を目指している方々は私どもに
ご依頼ください。
お問い合わせは、info@yakujihou.com (坂元)まで
お気軽にご連絡ください。
■■■——————————————–
YDCでは機能性表示のポータルサイトを用意して
いますので是非ご覧下さい。
但、重要な情報はYDCの会員(シルバー以上)に
ならないと見れません。
会員に対するお問い合わせは >>>
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2.注目すべき受理事例
D245 (YDC機能性表示データブック1-4-8-4 >>>
*下痢訴求のモデルケース
A.商品名:カゴメラブカロン
B.届出者:カゴメ株式会社
C.届出表示:本品には、ラブレ菌(Lactobacillus brevis
KB290)とβ-カロテンが含まれるので、お腹のつらさを
和らげ、お腹の調子を整える機能があります。
お腹の調子に悩む方にお勧めです。
D.YDCのコメント:
(あ)関与成分量ラブレ菌(Lactobacillus brevis KB290):
257億個, β-カロテン:4.0mg/日。2成分のRCTで、
D34(ラブレ菌のSR,整腸と便通改善)の変化形。
論文はFukeら2017。
(い)対象は「お腹のつらさ(軽度な腹痛)及びお腹の
不快感を伴う軽度な下痢で悩む健常な日本人男女」
とし、疾患でないことを試験責任医師が判断。
(う)アウトカムも「お腹のつらさ」で、24時間以内に
感じた腹痛の程度を0-10の11段階で主観評価
(1週間の平均を比較)。
米FDAのIBS治療薬評価ガイダンスにおいて推奨して
おり広くコンセンサスが得られているとしています。
(え)12週間摂取し、1週毎の評価をした結果、9週目と
10週目に群間有意差あり。
E.所感:
(1)Dの(い)にも書いていますが、このようなケース
では、過敏性腸症候群との識別が問題となります。
この点に関し、D245 は「 試験参加者は既往歴、
現病歴、家族歴及び問 診内容から、お腹の
つらさの原因が何らかの疾患によるものではない
こと、また加療を必要とせず疾病に罹患して
いないと試験責任医師が判断した方を選抜した。
従って、試験参加者は疾病がないと分類される者
であると判断でき、」と説明しています
( 別紙様式5-2 )。
(2)私は本件は下痢訴求のモデルケースになりうるもの
と見ております。
この方向での訴求を目指している方々は私どもに
ご依頼ください。
お問い合わせは、info@yakujihou.com (坂元)まで
お気軽にご連絡ください。
いかがでしたか?
海外出張のため来週はお休みします。
次は再来週。
また、メールしますね。