機能性表示最新情報 337号/ ロコモアの新訴求は筋肉の柔軟性

こんにちは。YDCのミッシーです。

それではさっそく今回の機能性表示最新情報を

ご紹介します。

I1150 ロコモア a

「本品に含まれる、グルコサミン塩酸塩、コン

ドロイチン硫酸、ケルセチン配糖体、アンセリ

ンは、脚の筋力を維持することとひざ関節に働

きかけることにより、加齢により衰えるひざ関

節を使った動きをスムーズにすること、歩行機

能の一部である日常生活における歩く速さを維

持することが報告されています。 ケルセチン

配糖体は、軽い運動との併用で、加齢により衰

える筋肉の柔軟性(ひざ関節を完全に曲げた状

態での筋肉の柔らかさ)の向上に役立つことが

報告されています。」

CMでおなじみのサントリーさんのロコモア。今

回のリニューアルでは、ケルセチン配糖体によ

る筋肉の柔軟性、という新たな訴求が追加され

ています。比較として、過去の事例は以下です。

G381 サントリー ロコモア

「本品には、グルコサミン塩酸塩、コンドロイ

チン硫酸、ケルセチン配糖体、アンセリンが含

まれます。グルコサミン塩酸塩、コンドロイチ

ン硫酸、ケルセチン配糖体、アンセリンの4成

分の組み合わせは、脚の筋力を維持することと

ひざ関節に働きかけることにより、加齢により

衰えるひざ関節を使った動きをスムーズにする

こと、歩行機能の一部である日常生活における

歩く速さを維持することが報告されていま

す。」

G381と比べると、I1150ではケルセチン配糖体

の配合量が90mgから200mgへと増加しています。

そして、その増加によりケルセチン配糖体単体

での機能性として、筋肉の柔軟性が追加されて

いるわけです。

筋肉の柔軟性は、今回が初出の表現です。その

エビデンスとしては、1報(Otsuka2022)採用

のSR。効果指標は「大腿部せん断波速度」と

なっています。

大腿部せん断波速度は、「筋組織においては筋

肉の硬さ(筋スティフネス)を測る指標として

用いられ筋肉の質を評価する方法の一つ」、

「筋せん断波速度が上昇するほど筋肉は硬くな

る」というもの。よって、筋肉の硬さ=柔軟性

を評価することができる、というもの。

ただ、指標の結果としてはそれほど良いもので

はなく、膝の完全伸展、90度屈曲については有

意差なし。完全屈曲の24週後の変化量のみ有意

差ありとなっています(12週時点では有意差な

し)。このため、届出表示としても完全屈曲=

膝を完全に曲げた状態での筋肉の柔軟性、とい

う限定した表現となっているようです。

筋肉関係の訴求として、これまでは筋肉、筋肉

量の維持などしかありませんでした。しかし、

今回筋肉の柔軟性の向上が受理されたことで、

もう少し広い範囲の表現が登場してくるかもし

れません。これからの展開に期待ですね。