こんにちは。YDCのミッシーです。
消費者庁は6月27日に、「食品表示基準の一部
改正案に関する意見募集について」
(https://www.caa.go.jp/notice/entry/038496/)
として、機能性表示に関する食品表示基準改正
案のパブリックコメントの募集を開始しています。
製造工場でのGMP取得、健康被害情報の報告、
年1回の定期報告の義務化等は、既に各ニュー
スメディアなどでも報じられていますが、これ
ら以外にも、細々としてはいますが気になる変
更点がいくつかあるのでご紹介します。
パッケージデザインにも関わってくる、容器
包装の義務表示は気になる方も多いと思いま
す。
まず、「機能性表示食品」である旨の表示は、
これまでは単に主要面に表示するというだけで
したが、改正案では、主要面の上部に「機能性
表示食品」の文字を枠で囲んで表示する、とさ
れています。
また、届出番号については、機能性表示食品で
ある旨と近接した箇所に表示する、と新たに規
定されています。これまでの事例では、届出番
号は裏面などに記載しているものも少なくあり
ませんでしたが、それは今後できなくなるよう
です。
定型文にも変更が入るようです。「本品は、事
業者の責任において特定の保健の目的が期待で
きる旨を表示するものとして、消費者庁長官に
届出されたものです。ただし、特定保健用食品
と異なり、消費者庁長官による個別審査を受け
たものではありません。」の表示は、「本品は、
特定保健用食品と異なり、機能性及び安全性に
ついて国による評価を受けたものではありませ
ん。ただし、届け出られた科学的根拠等の情報
は消費者庁のウェブサイトで確認できます。」
に変更のようです。
他には、摂取する上での注意事項について、
「医薬品や他の機能性関与成分との相互作用、
過剰摂取等に係る注意喚起等について、当該機
能性関与成分の安全性に関する科学的根拠を踏
まえて具体的に表示する」とされています。
「具体的に表示する」というのがポイントで、
「病者を対象とした商品ではない」「医薬品を
服用している場合は医師に相談するよう表示し
ている」といった一般的な説明は通用しなくな
る可能性があります。
同じ成分なのに、商品Aは上記のような一般的
な説明、商品Bは具体的な医薬品名を挙げてい
るなど、過去の事例の中には腑に落ちないもの
もあったので、この変更は納得という感じがし
ます。
また、パッケージ表示以外で見逃せない変更点
として、「当該届出に係る資料の確認に特に時
間を要すると消費者庁長官が認める場合」は、
審査に120日かかる可能性が示されていること
です。新規成分などを申請する場合、これまで
の2倍の時間がかかることを覚悟した方がよさ
そうです。
実際に改正案が実施されるにはある程度の時間
的余裕はあり、それまでには消費者庁でもガイ
ドラインの改正などでより具体的な方針を出し
てくると思いますが、備えはしておく必要があ
りますね。
それでは、またメールしますね。