こんにちは。YDCのミッシーです。
先日、DHA・EPAで中性脂肪を訴求するためには
どのくらい配合してあれば安全なのか、500mg
以上なら問題ないのか、ということを尋ねられ
ました。
この質問にはちょっと勘違いがあります。確か
に消費者庁はさくらフォレスト事件の時に、同
じSRを用いていて、DHA・EPA含有量が500mg
(さくらフォレストと同量)以下の事例に対し
て、エビデンスが不十分ではないかと疑義を投
げかけました。
ただこれは、例えば550mgであれば何の問題も
ない、ということではありません。本品の含有
量が500mgを超えていても、それを担保するの
が500mg以下の論文であっては、エビデンスに
不安があります。
そのことをよく表しているのが以下の事例です。
I1142 Tunaheal(ツナヘル) DH
A(ディーエイチエー)&EPA(イーピー
エー)
「本品にはDHA・EPAが含まれます。DH
A・EPAは血中の中性脂肪を低下させる機能
があることが報告されています。」
I309 まぐろの雫 DHA(ディーエイチ
エー)&EPA(イーピーエー)
「本品にはDHA・EPAが含まれます。DHA・EPAは
血中の中性脂肪を低下させる機能があることが
報告されています。」
どちらも平金産業さんのSRです。
I1142の有効量は720~3,400mg、本品の含有量
はDHA624mg、EPA144mgです。
I309の有効量は182~3,400mg、本品の含有量は
DHA450mg、EPA108mgで、こちらはさくらフォレ
スト事件の前に申請されたものです。
実はこの二つの事例で使われているSRはよく似
ていて、さくらフォレスト事件を受けてI309の
SRを多少修正したものがI1142のSRであろうと
推測できます。文献検索の日付が同じことなど
からもそれが伺えます。
I309では本品の合計含有量は500mgを超えてい
ますが、その根拠として利用しているのは、
Rajkumar、Bovetと言った500mg以下の文献です。
このため根拠としては不安があります。
そこでI1142では、500mg以上の別の文献に根拠
を求めた結果、有効量が720mgまで上がってし
まったようです(ただ、720mgという数値は、
SRを見る限りちょうどその数値になる論文がな
いので、誤記ではないでしょうか)。
さてそこで冒頭に戻って、何mgなら安心できる
のかということですが、それはSRによる、とい
うことになります。ただ、ざっくり見分けるの
であれば、500mg以上の論文で有意差が出てい
て、なおかつ自社の商品よりも配合量が少ない
論文があれば、安心と言えるのではないでしょ
うか。