機能性表示最新情報 47 号 / 採用文献1報を狙う、炊飯後・調理後の含有量

こんにちわ。

YDCのミッシーです。
機能性表示最新情報 のご紹介です。
今回はまず、採用文献1報を初めから
狙った事例としてC319をご紹介します。
C319 ペプチドのちから
「本品にはグロビン由来バリン-バリン-チロシン-プロリン
  が含まれます。グロビン由来バリン-バリン-チロシン-プロリン
  には食後の血中中性脂肪の上昇を抑えることが報告されています。」
本品の関与成分量は3㎎です。
他方、グロビン由来バリン-バリン-チロシン-プロリンを
関与成分として6㎎含有したものに、B440 脂肪注意報があります。
これも今回と同じくエムジーファーマさんが
SRを作成し、採用文献は5報でした。
今回のC319のSRでは、採用文献は1報(香川ら1999)です。
適格基準を1日量3mgと設定したことで、
B440において採用していた5報中香川ら1999を
除く4報はすべて除外されました。
これによって、ヘルスクレームはB440と変わりなく、
低用量で同一目的を達成できる商品のリリースを実現しています。
SRで採用文献1報には批判もありますが、
現状拒否されているわけではなく、参考になる事例です。
次に、機能性関与成分の含有量に特徴がある事例をご紹介します。
C321 神授米
「本品にはGABAが含まれています。GABAには血圧が高めな方に
  適した機能があることが報告されています。」
含有量はこう表記されています。
「GABA 15.3㎎ (炊飯後 GABA 12.3㎎)」
SRでのGABAの摂取量は12.3mg以上。
炊飯後でもSRの摂取量が確保されていることを明確にしています。
また、
C322 大豆イソフラボン 小大豆もやし はYDCサポートの事例ですが、
やはり調理後の値を考慮に入れて、含有量は
「大豆イソフラボン40㎎(アグリコン換算25㎎)※加熱調理後の値です」としています。
摂取方法として、加熱調理などがある食品では、
その調理後の状態で、機能性関与成分の含有量が確保できているか、
考慮する必要があるということです。
ただ、その調理の方法についてどこまで記載するのかは、少々あやふやです。
C322の場合には、500Wの電子レンジで、
3分30秒の加熱がおすすめ、とパッケージに記載しています。
他方、C321では「炊飯器などで炊飯してお召し上がりください」とありますが、
実際にどれくらいの炊飯器で、何分、といったことは記載がありません。
ちなみに、調理後の含有量で届出を行う場合、定量分析は、
調理後の本品で実施する必要がある事は勿論のこと、
「炊飯後」、「加熱調理後」、あるいはお茶などであれば、
「抽出後」という記載は必須です。
ところで、C322は生鮮食品の事例です。
生鮮食品と言えば、これまでは「ミカン」と「もやし」だけだったのですが、
最近「米」と「カンパチ」が加わりました。
とはいえ、全体から見るとまだまだ数は少ないものです。
生鮮食品では、一日摂取目安量の問題や、生産管理をどうするかといった、
生鮮食品ならではの問題があるからでしょう。
前者については、例えば、必要な関与成分量を摂取するためには、
一日にニンジン五本の摂取が必要となった場合、絶対に無理とは言いませんが、
馬でもない限り現実的ではありません。
実際、この点が問題になって、断念される方も多いようです。
後者についても、一般的な農家の様な人にとっては、
詳細な生産管理の工程等を導入することは、難しいようです。
ではまたメールしますね。

ミッシー

PS
YDCホームページ内の機能性表示サイトをリニューアルしました。

受理事例の分析を大きく追加し、拒否事例の情報も追加しました。

是非ご覧ください。 >>> https://www.yakujihou.com/kinousei/