こんにちは。YDCのミッシーです。
それでは今回の機能性表示最新情報をご紹介
します。
◆H1254 難消化性α(アルファ)オリゴ糖S
「本品にはα-シクロデキストリンが含まれ
ます。α-シクロデキストリンは、小型LDL
を減らすことが報告されています。」
α-シクロデキストリンはこれまでにも食後
血糖値訴求などの事例がいくつかありますが、
コレステロール関係は初となります。その中
でも注目したいのは、「小型LDL」と表現さ
れていることです。
これまでに受理されたコレステロール関係の
指標は、LDLコレステロール、HDLコレステ
ロール、総コレステロール、LDL/HDLコレス
テロール比などでした。SRによると、LDL 粒
子の中でもより小さな粒子サイズのものを小
型 LDLと言い、超悪玉コレステロールとも呼
ばれる、とされています。
こういう新しい指標を用いる場合に考慮する
必要があることは、学会などでコンセンサス
の取れた指標であるか、消費者が自覚できる
指標であるか、健常者と病者を区別出来る
か、ということが挙げられます。
この点について、H1254は以下のように答え
ています。
1)学会などでコンセンサスの取れた指標で
あるか
・日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患
予防ガイドライン(2017年版)」
・日本循環器学会、日本栄養・食糧学会、日
本高血圧学会など多くの学会による「虚血
性心疾患の一次予防ガイドライン」
2)消費者が自覚できる指標であるか
小型 LDL-C 値の測定キット(製品名:sLDL
-EX「生研」(デンカ株式会社))が 2021
年10月に体外診断用医薬品として厚生労働
省より製造販売承認、2022年4月より市販が
開始、現在、数多くの病院で検査すること
が可能
(健康診断のように、病院で簡単に調べるこ
とができる、と言いたいのだと思います。)
3)健常者と病者を区別出来るか
・病者とのカットオフ値の根拠として、
Higashioka らの福岡県糟屋郡久山町におけ
る8年間の 大規模な前向きコホート研究
・健常者の基準としては、日本人における平
均値や基準範囲として、伊藤、平野らの報
告、人間ドック受診者における検討、2022
年に報告された4万人を超える被験者での臨
床研究
上記は要約ですが、実際にSRを見ると、いず
れも、なかなか細かいところまで記載されて
いる、という印象です。新規の指標などを採
用する際には、これくらいの理論武装が必要、
ということがよくわかる例ではないでしょう
か。
それでは、またメールしますね。