機能性表示最新情報 290号 / ボニートエラスチンペプチドとは?

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは今回の機能性表示最新情報をご紹介
します。

◆H1072 エラスチン 弾んでリフト

「本品には、ボニートエラスチンペプチドが
 含まれます。ボニートエラスチンペプチド
 は、肌の弾力を維持し、肌のうるおいを守
 ることで肌の健康維持に役立つことが報告
 されています。」

ボニートエラスチンペプチドは初出の成分
・・・ではありません。「ボニート」はカツ
オのことです。つまりボニートエラスチンペ
プチドは、既出の成分であるカツオ由来エラ
スチンペプチドと同一の成分となります。

それもそのはずで、H1072のSR は、カツオ由
来エラスチンペプチドの事例(例えばG699)
と同じものを使い、成分名だけを独自に変更
したものとなっています。

成分名の設定については、独自の名前を付け
たいというような質問をよく受けますが、好
き勝手に名前を付けられるわけではなく、質
疑応答集に以下のようにあります。

【問5】

 ・・・化合物の場合、単一の論文等で名称
 が定義されているだけでは不十分である。
 学会等でコンセンサスが得られた名称であ
 り、第三者が当該名称から化合物(構造式)
 を特定できる必要がある。 腸内細菌等の場
 合、当該名称から ATCC(American Type
 Culture Collection) に登録されている株
 名であるなど、第三者が当該名称から遺伝
 学的に当該菌株を 特定できる必要がある。

これを受けてH1072の別紙様式5-3に以下の記
載があります。

 ボニートエラスチンペプチドとは、魚類の
 カツオを原料とし、カツオ動脈球由来のエ
 ラスチンを酵素分解した分子量 1000 未満
 が約 70~80%のペプチド(カツオ由来エラ
 スチンペプチド)のことです。カツオは英
 名で bonito と呼ばれ、ボニートエラスチ
 ン(bonito elastin)及びボニート
 (bonito)との表記のある研究論文、研究
 報告 1-5)があることから、ボニートエラ
 スチンペプチドは一般的な名称と言えると
 考える。

論文が5報ある、というのは根拠としては少
し物足りない感じもしますが、一応ボニート
エラスチンペプチドが一般的な名称であるこ
との説明がなされています。

ただ、SRを見ていくとちょっと気になること
もあります。先ほど説明したように、H1072
は、カツオ由来エラスチンペプチドと同じSR
を使っています。このためSR内では基本的に
「カツオ由来エラスチンペプチド」という言
葉が使われています。

一方、「ボニートエラスチンペプチド」とい
う表現は所々に使われていますが、統一感が
ないように思います。検索式においても、
「カツオ」はありますが、「ボニート」はな
いです。

SRを見た限り、わざわざ「ボニートエラスチ
ンペプチド」へ変更する必然性は見出せませ
ん。マーケティング的な理由かもしれません
が、それならそれで、SR内の記載は統一した
方がよいのではないでしょうか。

それでは、またメールしますね。