機能性表示最新情報 267号 / 最近の気になる差戻しコメント

こんにちは。YDCのミッシーです。

今回の機能性表示最新情報は、最近ちょっと
気になった差戻しのコメントについてお話し
します。

先日とある申請が届出表示の対象者に不備が
あるということで差戻しになったのですが、
具体的に何を問題とされているのかが判然と
せず、消費者庁の担当窓口に問い合わせてみ
ました。

すると、届出表示では〇〇におすすめです、
として対象者を限定しているが、おすすめ、
は厳密には対象者を限定しきれていない。

おすすめではないが、〇〇ではない人(エビ
デンスの対象者と合致しない人)にも、効果
があるように誤解させる、という主旨の説明
がありました。

「おすすめ」という表現は、以前から使われ
ているものです。調べた時点で最後にこの表
現が使われていたのでは、2022年4月26日に
申請が行われた下記の事例でした。

◆H93

「本品にはケルセチン配糖体が含まれていま
す。ケルセチン配糖体には、食事で摂取した
脂肪分の吸収をゆるやかにして、食後の血中
中性脂肪の上昇をゆるやかにする機能がある
ことが報告されています。脂肪分の多い食品
を摂取しがちな方におすすめです。」

採用された文献では、被験者に高脂肪食を摂
取させていることから、対象者としては「中
性脂肪の多い食品を摂取しがちな健常な成
人」としています。そしてそれを受けて届出
表示に「脂肪分の多い食品を摂取しがちな方
におすすめです。」となっているのですが、
上述した消費者庁のコメントからすると、対
象者が限定しきれていないことになります。

どういうことか、思いつく可能性は二つです。

一つは、前述した申請は、2022年4月26日よ
り後に行ったものであり、この間に表現に関
する見直しがあった。

もう一つは、申請したのが認知機能に関する
ものだったことです。3/31の指導を見てもわ
かるように、認知機能関係では、対象者が非
常に厳しく見られます。このためすこしでも
曖昧さのある表現は認められなかった可能性
があります。

いずれにしましても、届出表示での対象者限
定の表現は、解釈の余地を残さない明確なも
のにすることが「おすすめです」。

それでは、またメールしますね。