機能性表示最新情報 261号 / 医師の診察をお勧めします」が必要な場合

こんにちは。YDCのミッシーです。

少し前のメルマガで、活力や気分に関する訴求
の事例をご紹介しました。今回はその続編的な
内容です。

まず、活力や気分に関する訴求の事例としては、
以下の3つが代表事例となります。

◆H94

「本品にはケルセチン配糖体が含まれています。
ケルセチン配糖体には、中高年が加齢に伴い低
下しがちな積極的な気分、生き生きとした気分、
やる気を維持する機能があることが報告されて
います。」

◆D254

「本品にはGABAが含まれます。GABAの継続的な
摂取により、日常生活で生じる一時的な活気・
活力感の低下を軽減することが報告されていま
す。」

◆F574

「本品にはGABAが含まれています。GABAには加
齢によって低下する認知機能の一部である、記
憶力(見たり聞いたりしたことを思い出す力)、
空間認知力(物の位置、形、向きなどを正確に
把握する力)、論理的思考力(筋道を立てて物
事を考え、答えを導き出す力)、持続的注意力
(注意を持続させながら、作業を続ける力)、
ワーキングメモリー(作業に必要な情報を整理
し、短期的に記憶する力)を維持する機能、お
よび中高齢者の活力(元気や活気がわいてくる
気分)、心の健康(楽しくおだやかな気分でい
ること)を維持する機能があることが報告され
ています。」

いずれも活力や気分に言及していますが、D254
と、H94、F574には明確な違いがあります。詳
しくは、6月18日のメルマガに記載しています
が、H94、F574はどちらも認知機能と関連した
活力や気分となっています(H94には認知の文
言はありませんが、エビデンスとしては認知機
能試験の一環として行われたQOL指標から、活
力や気分を拾い上げています)。

実は、D254と、H94、F574の違いは、摂取上の
注意の文言としても表れています。

実際に申請をしたことがある方はわかると思い
ますが、D254タイプの届出表示の場合は、摂取
上の注意に必ず下記の一文があります。

「常に気分が落ち込む、休暇・睡眠をとっても
疲労感が抜けない方は、うつ病や慢性疲労症候
群等の可能性がありますので、医師の診察をお
勧めします。」

この「医師の診察をお勧めします。」という表
現は、疾病については対象外ですよ、というこ
とを明確にするための常套句のようなものです。
例えば他には脚のむくみ訴求などの場合にも、
病的なむくみと区別するために、この表現が摂
取上の注意で使われています。

一方で、H94やF574タイプの届出表示では、こ
うした注意喚起は行われていません。この二つ
の事例は、加齢によって低下する中高年者の活
力や気分をターゲットとしていることから、対
象となる範囲が届出表示上で明確にされており、
疾病とは区別できているとうことです。このよ
うな場合には、「医師の診察をお勧めしま
す。」は不要となるわけです。

それでは、またメールしますね。