機能性表示最新情報 260号 / 後継品、されど別物

こんにちは。YDCのミッシーです。

それではさっそく、今回の機能性表示最新情報
をご紹介します。

◆H227 コレステロールや中性脂肪が気になる
方のタブレットDX(ディーエックス)(粒タイ
プ)

「本品にはエラグ酸が含まれるので、LDL(悪
玉)コレステロールや中性脂肪を低下させる機
能があります。」

大正製薬さんの届出で、RCTによる申請です。
H227はリニューアル版の位置づけで、旧版は以
下の事例です。

◆D12 中性脂肪やコレステロールが気になる
方のタブレット(粒タイプ)

「本品にはアフリカマンゴノキ由来エラグ酸が
含まれています。アフリカマンゴノキ由来エラ
グ酸には、健康な方の中性脂肪やLDL(悪玉)コ
レステロールを低下させる機能、HDL(善玉)コ
レステロールを上昇させる機能があることが報
告されています。中性脂肪やコレステロールが
気になる方に適した食品です。」

一見するとどちらも中性脂肪とコレステロール
訴求ですが、実はその中身はまるで別物です。

そのことをお話しする前に、これまで受理され
てきたエラグ酸の事例について簡単にまとめて
みました。エラグ酸の訴求は、大きく分けると
次の3つです。

(1)脂肪・BMI訴求
(2)コレステロール訴求
(3)指先の血流・体温

H227やD12は、(2)コレステロール訴求に該当
します。

実は、(1)と(2)は、以前はAzants2015とい
う同一の論文をエビデンスとしていました。同
じ論文から、それぞれが異なるアウトカムを拾
い上げていただけだったわけです。

その後、(1)はAzants2015に加えて、
Shiojima2020も採用するようになり、現在に至
ります。

一方、(2)コレステロール訴求は、
Azants2015を切り捨て、H227の論文である眞志
喜2022へ切り替えます。

Azants2015のエラグ酸量が3mgであるのに対し、
眞志喜2022は47mgなので大増量ですが、そもそ
も眞志喜2022はアフリカンマンゴノキ由来のエ
ラグ酸ではなく、ザクロ由来のエラグ酸です。

これが、H227は、商品名的にはD12の後継と思
われるが、実は全くの別物とご紹介したわけで
す。

(3)指先の血流・体温については、他の二つ
とは異なる独自路線。エラグ酸4mgで、論文は
Yasukawa2018となっています。

それでは、またメールしますね。