機能性表示最新情報 259号 / 肌弾力と糖化ストレス

こんにちは。YDCのミッシーです。

それではさっそく、今回の機能性表示最新情報
をご紹介します。

◆H206 オリザ トマト種子

「本品にはリコペロサイドHが含まれます。リ
コペロサイドHは、肌の弾力を維持し、肌の健
康に役立つことが報告されています。」

リコペロサイドHは、初出の成分。あまり聞き
なれない成分名です。トマトというとリコピン
が思い浮かびますが、リコペロサイドHはサポ
ニンの仲間だということです。

SRのアウトカムは皮膚粘弾性と血中ペントシジ
ンの二つです。

皮膚粘弾性については、これまでに受理されて
きた他の事例と同様に、Cutometerを使った測
定で、総粘弾性、正味の弾性、戻り率を指標と
しています。

一方、もう一つのアウトカムである血中ペント
シジンは、他の弾力訴求(例えばGABA)では採
用されていないものですが、これはどういうも
のでしょうか?

不思議なことに、SR中ではこの血中ペントシジ
ンについての細かな説明が全くありません。通
常であれば、血中ペントシジンが肌の弾力の指
標として妥当であるか、非直接性の観点から問
題はないか、ということを記載するはずですが、
H206にはそれがありません。

しかし、別紙様式Ⅶ-1の作用機序を見ると、
「糖化ストレス軽減作用」として以下の記載が
あります。

「皮膚を構成するエラスチンやコラーゲン繊維
は、糖化によって構造が変化することで正常に
保つことができず、肌弾力の低下を及ぼすこ
とから、糖化ストレスと肌の弾力は密接に関係
している。例として AGEs の一種であるペント
シジンは、架橋性の AGEs であり、コラーゲン
糖化による架橋形成を促し、肌の弾力を低下さ
せることが報告されている」

つまり、ペントシジンは糖化ストレスの指標で
あり、糖化ストレスを抑制することで、肌の弾
力も維持される、というロジックです。

その上で、
「リコペロサイド H は糖化ストレスを軽減す
ることにより、 肌の弾力の維持に寄与してい
ることが示唆された。」と結んでいます。

もしかすると、当初は糖化ストレスの軽減を絡
めた届出表示にするつもりで血中ペントシジン
もアウトカムにしたのかもしれませんね。

それでは、またメールしますね。