機能性表示最新情報 254号 / 口腔内環境の指標

こんにちは。YDCのミッシーです。

最近、機能性表示のヤクルト1000シリーズが大
変なブームになっているそうですね。近くの
スーパーでも、購入制限をかけて販売を行って
いました。

ヤクルト1000の最初の事例は宅配用のD279で、
2018年の申請です。次に店頭販売用のY1000が
E625で2019年に申請されています。実は結構前
からある商品なので、「どうして今頃?」とい
う感じですが、流行というのは何から火が付く
かわからないものですね。

それでは今回の機能性表示最新情報のご紹介で
す。

◆H77 歯周ケアサプリ わかもと歯周善玉乳
酸菌

「本品には乳酸菌WB21(Lactobacillus
salivarius WB21)が含まれます。乳酸菌WB21
には、健康で丈夫な歯ぐきを維持する機能が報
告されています。歯周組織の健康が気になる健
常な方に適しています。」

届出者はわかもと製薬さんで、2報採用のSR。
乳酸菌WB21は初出の成分となり、「健康で丈夫
な歯ぐきを維持する」を導く指標は、「歯周ポ
ケットの深さ」「BOP(プロービング時の出
血)」です。

前々回にご紹介したゲッケイジュ葉エキスもそ
うですが、 口腔内環境の新事例が続いたのに
は、国民皆歯科健診の話題で、この分野が注目
されているのでしょうか?

せっかくなので、口腔内環境関連の機能性表示
の現状を簡単にまとめてみます。現在受理され
ている事例は、いくつかのタイプがあります。

1つ目は、歯ぐきや歯肉など、歯周に関する健
康維持を訴求するものです。このタイプが指標
とするのは、今回のH77のように「歯周ポケッ
トの深さ」や「BOP(プロービング時の出
血)」など歯ぐきそのものを測定するものと、
D28やD525のように口内細菌を指標とするもの
があります。後者の場合は、口内の衛生環境を
改善することで、歯周の健康を維持するという
イメージになるでしょうか。

2つ目はより歯そのものにフォーカスした訴求
です。これはエピガロカテキンガレートが歯垢
指数を指標として、「歯垢の生成を抑える」で
受理されています。

他に、F549が「歯の再石灰化を促進し、歯の表
面を改善してむし歯の原因となる酸に溶けにく
い状態にする」という訴求で受理されています。
これは、再石灰化度と耐酸性を指標としていま
すが、1例が受理されたのみで他につづくもの
がないため、今後の展開が待たれるというとこ
ろでしょうか。

最後に少し毛色の異なるものとして、唾液量を
指標して口内のうるおいを訴求するコエンザイ
ムQ10や、舌苔を減らす、というF570もありま
す。これらも広い意味では口内の健康維持と言
えるのではないでしょうか。

それでは、またメールしますね。