機能性表示最新情報 201号 / 希少な事例

こんにちは。YDCのミッシーです。

それではさっそく、機能性表示最新情報のご紹介で
す。
…と、言いたいところですが、今回は少し趣向を変
えまして、過去の事例を振り返って、希少な事例を
ご紹介したいと思います。

まずご紹介するのはこちら。

A309 ダノンビオ プレーン・加糖
「本品にはビフィズス菌 BE80 が含まれ、おなかの
不快感※をやわらげることが報告されています。※
おなかの不快感とは、健康な人の日常生活でみられ
る下部消化管における過剰なガスの発生とおなかの
張り、ゴロゴロ感や違和感のことです。」

届出表示からしてかなり尖った内容ですが(今はこ
の表現だと受理されるのでしょうか?)、今回ご紹
介したいのはそちらではありません。

届出申請に使うSR は、通常は機能性関与成分につ
いての研究レビューとして作成しますが、もう一つ
の選択肢として、最終製品についての研究レビュー
というものがあります。

つまり、ビフィズス菌 BE80 についてのレビュー
ではなく、最終製品「ダノンビオ プレーン・加
糖」についての論文を採用したレビューが、A309
というわけです。

届出情報を検索してみるとわかりますが、約4000件
の事例の中で、この手法を採用しているのはA309だ
けです。大変に希少な事例ですが、残念なことに
A309は広告戦力の都合という理由ですでに撤回され
ています。幻の事例となってしまいました。

さて、もう1一つSR関係の珍しい事例をご紹介しま
す。
通常、SRで申請を行う場合には、機能性表示食品用
のフォーマットに合わせたSRを自社なり、研究機関
なりで作成します。

その一方で、既に査読付き論文として発表されてい
るシステマティックレビュー論文を、科学的根拠と
して採用する方法もあります。

これは過去にいくつか事例があり、例えば、初期の
ころの大豆イソフラボンにはこのパターンがいくつ
かあります。他にも次のような事例があります。

A70 カカオフラバノールスティック
「本品にはカカオフラバノールが含まれます。カカ
オフラバノールには、血圧が高めな方の健康な血圧
をサポートすることが報告されています。」

これはシステマティックレビュー論文を科学的根拠
として採用したうえで、そのシステマティックレ
ビューで採用されていた論文について、自社での追
加解析としてメタアナリシスを行う、という形に
なっていました。これは、システマティックレ
ビュー論文の採用文献に病者対象のものがあるとい
うのが、その理由のようです。

こうした希少なSR事例は、機能性表示の初期に散見
され、最近ではほとんどお目にかかることはありま
せん。しかし、制度から削除されたわけではないの
で、いつか再び日の目を見ることがあるかもしれま
せんね。

それでは、またメールしますね。