機能性表示最新情報 186号 / 作用機序の活用

こんにちは。

YDCのミッシーです。

最近、めっきり寒くなってきました。

気候に、コロナに、と気を付けなければ
ならないことばかりです。

さて、

今回の機能性表示最新情報も、
気を付けなければならない作用機序のお話を
取り上げたいと思います。

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「本品にはラクチュロースが含まれます。
ラクチュロースには、胃や小腸で分解、
 吸収されることなくそのまま大腸に届き、
 腸内環境を良好にする(善玉菌の代表である
ビフィズス菌を増やしたり割合を高めたり
 する)機能や、お通じを増やす(排便回数を
増やす)機能があることが報告されています。」

機能性関与成分のラクチュロースは
これまでにもいくつか事例がありますが、

今回のF661はSRを一つ増やし、
排便回数の訴求を追加しています。

しかし、それだけではなく、

腸内環境の訴求にも「胃や小腸で分解、吸収
されることなくそのまま大腸に届き」などの、
作用機序が加えられたものとなっています。

ちなみに、以前の事例はこうでした。

F340 MOW fine(モウ ファイン)
 バニラ
「本品にはラクチュロースが含まれます。
ラクチュロースには、腸内環境を整える
(おなかの中のビフィズス菌を増やす)機能が
あることが報告されています。」

最近の事例を見ていると、
このように作用機序の部分を取り込んだ
届出表示が増えているように感じます。

例えば、

「日常活動時のエネルギー代謝において脂肪を
消費しやすくする作用により、腹部の脂肪を
減らす」

「血流(末梢)を改善することで血圧が高めの
方の血圧を下げる」、

また、

「食事の脂肪や糖の吸収を抑え、食後の
中性脂肪や血糖値の上昇をおだやかにする」

などの吸収抑制も作用機序です
(これを機能性としている例もあります)。

作用機序を届出表示に含める場合の注意点と
しては、その作用機序の根拠として、

ヒト試験の論文が必要で、それを
別紙様式7-1できちんと明示することです。

詳しくは、質疑応答集の問18にこうあります。

「・・・表示しようとする機能性に作用機序を
表示する場合、ヒトにおける作用機序に
ついて出典を明記の上、別紙様式7-1で
科学的に説明する必要がある。
 また、表示しようとする機能性に作用機序を
表示する場合、その作用機序があたかも
科学的根拠に基づく機能性の表示であると
消費者に誤認を与えるような表示(広告等
を含む。)は認められない。」

「また、表示しようとする・・・」という
後段に内容にも注意が必要です。

例えば上述した

「日常活動時のエネルギー代謝において脂肪を
消費しやすくする作用により、腹部の脂肪を
減らす」

という届出表示で、

「脂肪を消費しやすくする! 腹部の脂肪を
減らす!」

という強調表示をパッケージにすれば、
差戻しになります。

機能性と並列的に記載することで、
消費者に誤認を与えるためです。

さらに、広告等も含む、とされています。

パッケージなら差戻しされて世に出ませんが、

広告ではこのあたりの区別の怪しいものを
ちらほらと目にします。

こういうタイプの届出表示が増えてきている
現状では、指導の対象にならないよう、
気を配る必要がありますね。

それでは、またメールしますね。