機能性表示最新情報 174 号 / 二例目の口のうるおい訴求

こんにちは。

YDCのミッシーです。

先日とあるニュースで、コロナ禍の影響で
睡眠サポート食品に注目が集まっており、

睡眠の機能性表示食品の受理は200件に迫り、
1年で1.6倍になっているということでした。

なるほど、と思ったのですが、
よく考えてみれば、マスクを長時間すること
への肌対策や、外出が減ったことを狙う
ダイエット系素材など、関連商材は色々ある
ような気がします。

先々週のこのメルマガで、
今年度も受理件数は伸びそうだという話を
しましたが、背景はこういうことでしょうか。

さて、

今回の機能性表示最新情報のご紹介です。

F147 還元型コエンザイムQ10R

「本品には還元型コエンザイムQ10が含まれます。
 還元型コエンザイムQ10には唾液量を維持する
 機能があることが報告されています。 
 年齢とともにお口のうるおいが不足がちと
 感じる方に適した食品です。」

届出者はラシェル製薬さんで、SRは1報を採用。

唾液分泌量を指標として見ています。

ところで、口のうるおいとしては、
既出の事例として次のようなものがあります。

D583 Moist charge(モイストチャージ)

「本品にはエリオジクチオール-6-C-グルコシド
  が含まれます。エリオジクチオール-
 6-C-グルコシドは、体の内側から水分分泌
 を促すことにより、目のうるおいを保つと 
 ともに、口や肌の乾燥を緩和しうるおい
 を保ちます。年齢とともにカラダ
 (目・口・肌)の乾燥が気になる方に
 適した食品です。」

こちらはRCTによる届出で、口のうるおいの
指標としては、やはり唾液量を見ています。

この部分だけを切り取ると似ているように
見える両者ですが、目指す方向性は異なります。

まずD583は、乾燥対策としてのうるおいです。

乾燥とうるおいの関係については、
すでに肌の潤いの分野で確立していますから、
健康の維持・増進とどう関係するのか、
という点についての詳細な説明はされていません。

対してF147。

健康の維持・増進との関係について、
次のようにあります。

「唾液量は加齢により減少する。
 特に、中高年以降の唾液分泌量の減少は、
 口腔内の乾燥を生じ、食物の嚥下などにも
 影響する。

 嚥下の困難は、食事量が減るなど
 QOLにも影響する。
 
 以上から、還元型コエンザイム Q10 の摂取に 
 よって唾液の分泌量が維持・増加することは
  QOLの改善につながり、本機能性表示は
 健康の維持・増進の範囲内と考えられる。」

F147の目指しているところは、
既存の領域に当てはめれば、「口腔内環境」 
というところでしょうか。

また、もう少し深読みすることもできます。

F147の採用論文では「反復唾液嚥下テスト」も
評価していました。

ただし、これは群間有意差が確認されていません。

元々は、食べ物の嚥下機能の改善を
目指していたが、切り替えたということかも
しれませんね。

それでは、またメールしますね。