機能性表示水面下情報~228号~ 月経:アサヒ社vs常磐社 

弁護士出身の実業家・林田です。

初めて、月経に関するヘルスクレームの受理を

成し遂げたのはアサヒ社「わたしプロローグ」

でした(I381>表示見本)。

23年8月3日のことでした。

ところが、程なくして、とても似たヘルスクレ

ームで常磐社「健康経営サプリ ラフマプレミ

アム」が登場しました(I1057,I1107>表示見

I1057I1107)。

第1号は24年2月6日のことです。

両者を比較してみましょう。

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1.関与成分

ア社 → CP2305ガセリ菌

ト社 → ラフマ由来ヒペロシド、ラフマ由来イ

ソクエルシトリン

2.対象者

ア社 → 正常な月経周期の女性

ト社 → 同じ

3.ヘルスクレーム

ア社 → 月経前の一時的な晴れない気分、精神

的疲労感、眠気を軽減

ト社 → 月経前の一時的な晴れない気分の軽減

と睡眠の質(起床時の睡眠に対する満足感)の

向上に役立つ(I1107)

4.評価法(気分に関するもの)

ア社 →

[主観評価]

PMTS-VAS(米国精神科学会が定める月経前

不快気分障害の診断基準を基にした、日本人対

象の調査法)とオリジナルのVAS

[客観評価]

唾液中のエストラジオール濃度とプロゲステロ

ン濃度(女性ホルモン)

ト社 →

[主観評価]

「Menstrual distress questionnaire(MDQ)」

の日本語版( 月経周期に伴う身体的・精神的

変化に関する 46 項目)

[客観評価]

なし

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アサヒ社は受理まで1年半を要した、と言わ

れています。

対し、常磐社は、RCTの実施期間が22年11

月から23年3月で、「薬理と治療」23年11

月号に掲載しています。

そこからすると、おそらく最初の届出は23年

9月頃かと思います(23年9月初旬届出→11

月中旬戻り→12月初旬再提出→2月6日受

理、といった感じか?)。

届出書類はアサヒ社の受理を見てチューンナッ

プしたものと思われますが、試験自体はアサヒ

社の情報なしに既に行っていたわけで、先見の

明があったと思います。