機能性表示水面下情報~206号~ 群内有意差中心で大丈夫か?

弁護士出身の実業家・林田です。

 

今日はケーススタディとして、I407を取り上

げます(>表示見本)。

※届出表示:本品には、還元型コエンザイムQ

10が含まれます。細胞のエネルギー産生を助

ける働きと抗酸化作用により酸化ストレスを緩

和する働きがある還元型コエンザイムQ10

は、日常の生活で生じる一過性の身体的・精神

的な疲労感の軽減に役立つことが報告されてい

ます。

様式1には次のような記述があります。

「採用論文6 報のうち5 報がポジティブな結

果であった。日本人を対象とした試験4 報の

うち3報では、還元型CoQ10の100mg/日摂

取により、摂取前と比較して『活力』『疲労回

復』『ストレス度』(身体的・精神的疲労感の指

標)などの改善が認められた。さらに、『疲労

回復』『ストレス度』については、一過性のス

トレスを感じている人(ストレス度が高めの

人)において、プラセボ摂取群に比べて有意な

差が認められた。別の1報では、還元型

CoQ10の150mg/日摂取により、『活力』『心

の健康』(身体的・精神的疲労感の指標)の改

善とともに、1日の歩数の増加が認められた

(いずれも摂取前との比較)。これらの結果

は、還元型CoQ10が日常の生活で生じる一過

性の身体的・精神的な疲労感を軽減したものと

考えられた。」

ただ―

「6報のうち5報がポジティブな結果」と言っ

ても、それは群内有意差中心の話。

採用文献1・3・6は群内。#4も「ストレス度

が高めの人」に絞って群別解析すれば群間有意

差が出ますが、届出表示にはそのような限定は

ないので、純粋に群間有意差があるのは#2の

みと言えます。

さくらフォレスト事件では、採用文献37報中

25報が肯定的結果とされているものの、うち

12報は群内有意差でした。

それとの対比からすると、このケースは「背筋

が寒くなる」ものがあります。

#2のみが抽出されるPICOや除外基準の設定

を行うべきだったのかもしれません。