機能性表示水面下情報 ~190号~ 機能性表示食品の権利を売りたい

弁護士出身の実業家・林田です。

2015年3月頃、私の所に、ある上場企業の執

行役員の人が相談に来ました。

「早期退職で得る退職金の中から2千万円を

投資して、その後のリターンにつながるビジ

ネスをしたい。妻を代表者とする会社を作る

からそのコンサルをしてほしい」というので

す。

私は「2015年4月から始まる機能性表示で、

唯一無二のものを特許付きで取得し、それを

売ればよい」と提案しました。

そして、それから約2年かけて、唯一無二の

機能性表示食品を特許付きで取得することに

成功、しかも、それを買いたいという上場企業

も見つけました。

ところが、その先に問題がありました。

機能性表示の権利を売ると販売主が変わるため

すべて出し直しになるのです。

そこでこのケースでは、売りたい側の奥さん

の会社の株を、買いたい側の上場企業に取得

してもらいました。

このやり方なら販売企業は変わらないので、

機能性表示出し直し、ということにはなり

ません。

先日、ライオンさんが機能性表示取得した

ラクトフェリンシリーズなどを、日清食品

さんに移すために「会社分割」を行った、

というニュースが報道されていましたが

(>日経新聞)、「会社分割」という手を

使った背景には以上のような事情があるの

です。