機能性表示水面下情報 ~182号/歩行能力の向上と高齢者

弁護士出身の実業家・林田です。

今日はQ&Aです。

Q.「中高年の方の歩行能力の向上に役立つこ
 とが報告されています」で受理されました。

 (あ)普通は「向上」でなく「維持」だと思
   うのですが、なぜ、歩行能力は「向上」
   でよいのですか?

   他にも「向上」で行けるものはありま
   すか?

 (い)体験者として90歳や100歳の人を広告
   に出しても問題ないですか?
   

A.1.(あ)について

  1)たしかに原則は「維持」ですが、「向
   上」での受理カテゴリーもいくつかあ
   ります(>)。

  2)「歩行能力」に関して言えば、「歩行
   能力の改善」の撤回に関してゴタゴタ
   があり(>朝日新聞の記事)、言わば
   「改善」との対比で「向上」がマシに
   見えたいうところで受理されることに
   なった(交渉はあったようです)と思
   われます。

 2.(い)について

  1)届出表示は「中高年」ですが、特に何
   歳までということはないので、届出表
   示の逸脱とは言えません。

  2)しかし、「広告」なので、1)とは別に
   景表法が問題となります。

   それには90歳や100歳の人に対しても
   機能性があるというエビデンスが必要
   です。