機能性表示水面下情報 ~115号/続・ラクトフェリン&HT-29細胞の免疫表示

先週のメルマガ、沢山の方から反響をいただき
ました。

1.私の問いは、
 「森永乳業さんの論文で、”免疫の司令塔たる
 べきHT-29細胞が個々の免疫細胞を活性化する”
 ということは説明できているのか?」
 ということでした。

 これに対してはネガティブな意見が多かった
 です。
 たとえば

A.HT-29細胞は免疫細胞ではなく単なる株化細胞。
 腸管(上皮)株細胞にすぎない

B.腸管でのインターフェローの産生を亢進させ
 ても免疫全体を調節していると言うことはで
 きない

C.TLR-3は二本鎖RNAは認識するが新型コロナの
 ような一本鎖RNAは認識しない

2.しかし、森永乳業さんはガッカリする必要は
 ありません。
 機能性表示食品は医学的知見を探求する場
 ではありません。

 お役所が考えた制度デザインに沿って、どう
 いうフェイズでだれがどういう説明・立証責任
 を負うのかが決まって来ます。

 ご存知のように機能性表示食品はもともと形式
 審査という建て付けになっています。

 事後チェック制度(さらには、日健栄協・
 抗加齢協会さんによる届出書類の事前確認制度
 により実質的におかしな判断をして通しても
 「所詮形式審査だから」とエクスキューズでき
 るようにする)が始まったことにより、この
 制度デザインはより明確化しています。

3.なので、本件の「免疫の司令塔」=作用機序に
 関しても、「書くべきところにそれなりのこと
 が書いてある(トンチンカンと言うわけではな
 い)」というレベルであれば形式審査はOKと
 するべきものです。

4.ただ怖いのはその後、事後チェックで蒸し返され
 撤回に至ることです。

 事後チェックは新しい制度なので、この辺の
 知見や戦略を有しているのはYDCだけだと思い
 ます。

 事後チェックでお悩みの方は info@yakujihou.com
 濱野までお問合せ下さい。