こんにちは。YDCのミッシーです。
それでは機能性表示最新情報をご紹介します。
J492 減肥きのこ 粒タイプ
「本品にはエノキタケ抽出物が含まれます。エ
ノキタケ抽出物には、肥満気味な方の、お腹の
脂肪(内臓脂肪)を減少させ、体重の減少をサ
ポートし、高めのBMIを低下させる機能があ
ることが報告されています。」
エキス・抽出物である「エノキタケ抽出物」は
初出の機能性関与成分になります。指標成分は
リノール酸及びα-リノレン酸になっています。
実はこれと似た事例はこれまでにもありました。
次の二つの事例を見てください。
A8 蹴脂粒
「本品は、キトグルカン(エノキタケ抽出物)
を配合しており、体脂肪(内臓脂肪)を減少さ
せる働きがあります。体脂肪が気になる方、肥
満気味の方に適しています。」
G961 EG(イージー)タイトCleanse
(クレンズ)
「本品には、エノキタケ由来脂肪酸(リノール
酸、α-リノレン酸)が含まれます。エノキタ
ケ由来脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸)
には、肥満気味な方の、内臓脂肪を減少させ、
体重の減少を助け、高めのBMIを低下させる
機能があることが報告されています。肥満気味
で内臓脂肪が気になる方、BMIが高めの方に
適しています。」
まず、A8は、機能性表示の初期に出た事例で、
堀2009によるRCTの届出です。このころは、エ
キス・抽出物の考え方が明確になっていなかっ
たため、指標成分なども設定されていません。
この後、エキス・抽出物は、いったんは機能性
関与成分とすることはできないとされることに
なります。A8も現在では撤回されています。
その後、D602あたりから出てきたのが、「エノ
キタケ由来脂肪酸(リノール酸、α-リノレン
酸)」を機能性関与成分とした事例です。これ
は上で示したG961まで、10件程度の事例があり
ます。エビデンスはSRで、溝口2007の1報のみ
採用となっています。
さて、ここで今回のJ492です。この事例もエビ
デンスは溝口2007の一方のみとなっており、こ
の溝口2007は、G961と同じ論文です。それもそ
のはずで、上で紹介した三つの事例はいずれも
リコム社の原材料を使用しており、J492とG961
のSRもリコム社が作成しています。
そうなると、G961の頃までは、機能性に寄与す
るのは、リノール酸、α-リノレン酸のみだと
していたはずなのに、J492になって、リノール
酸、α-リノレン酸だけに限定はできず、やは
りエキス・抽出物が機能性に関係している、と
方針を変えたことになります。
エノキタケ由来脂肪酸(リノール酸、α-リノ
レン酸)はG961で受理が途絶えていることから、
このあたりで機能性関与成分の設定に何かしら
の問題があり、J492でエキス・抽出物としてそ
の問題をクリアした、という感じでしょうか。
それでは、またメールしますね。