こんにちは。YDCのミッシーです。
それでは機能性表示最新情報をご紹介します。
J139 ラクトフェリンのどサプリY
「本品にはラクトフェリンが含まれます。ラク
トフェリンは健康な人の、空気の乾燥に伴う一
時的なのどの乾燥感を軽減する機能があること
が報告されています。」
今回注目するのは「空気の乾燥に伴う一時的な
のどの乾燥感を軽減する」という表現です。届
出者は森永さんで、ラクトフェリンによる新訴
求です。ラクトフェリンについてはこれまでに、
体脂肪軽減や整腸作用の他に、以下の事例が
ありました。
F570 ラクトフェリンDX(ディーエックス)
「本品には腸溶加工したラクトフェリンが含ま
れるので、舌苔を減らすのに役立ちます。」
こちらはNRLファーマさんによる届出で現在
のところ1例のみ。J139と同じく口腔内を対象
としていますが、舌苔を訴求するものであるた
め訴求内容はだいぶ異なります。むしろ近いの
は以下の事例です。
H111 インシップ還元型コエンザイムQ10
「本品には還元型コエンザイムQ10が含まれま
す。還元型コエンザイム10にはお口の潤いに役
立つ機能があることが報告されています。年齢
とともにお口の潤いが不足がちと感じる方に適
した食品です。」
J139との違いとしては、原因を加齢によるもの
としていることと、機能性の範囲が「のど」で
はなく「お口」としている点です。このため中
高年以上をターゲットとしてるような印象があ
ります。ただ、どちらの事例でも、のどの乾燥
や口の潤いをQOLと結び付けて、健康の維持・
増進に適うものとしている点は共通です。
J139では、アウトカムを「のどの不快な感覚の
軽減」とし、効果指標として「のどの乾燥感」
「飲み込みづらさ」のVASを見ています。どち
らの指標も有意差ありですが、最終的に「のど
の乾燥感」に絞った理由として以下のようにあ
ります。
「飲み込みづらさを軽減」の文言を表示に含め
ることは、本品が嚥(えん)下困難者を対象と
した特別用途食品であると消費者に誤認を与え
る恐れがある。したがって、ラクトフェリンに
より軽減が期待できる不快な感覚のうち「のど
の乾燥感を軽減」のみ表示することが適当と判
断した。
また、次のような記載もあります
「ラクトフェリンの効果を期待できる対象者と
条件について「健康な人の、空気の乾燥に伴う
一時的な」と限定する表示は、本品が疾患に罹
患していない者を対象としており、疾病の治療
又は予防を目的とした医薬品ではない旨、消費
者の正しい理解を促す観点からも望ましいと判
断した。」
医薬品ののど飴になどには、「のどの不快感」
を謡っているものがあるため、その点を考慮し
たというところでしょうか。SRの「研究レ
ビューの結果と表示しようとする機能性の関連
性について」の項目を見ると、言葉のチョイス
に苦慮した気配が伝わってきます。
それでは、またメールしますね。