機能性表示最新情報 286号 / 難消化性デキストリンで内臓脂肪

こんにちは。YDCのミッシーです。

機能性表示食品にとっては兄貴分、あるいは
ライバルといった関係のトクホ。現状、商品
数では機能性表示に軍配が上がっています。

しかし、先日消費者庁より、疾病リスク低減
表示として、DHA、EPAで心血管疾患になるリ
スクを低減、茶カテキンでメタボリックシン
ドロームの発症リスクを低減、桑の葉由来イ
ミノシュガーで2型糖尿病の発症リスクを低
減、この三つの商品について消費者委員会へ
諮問されたことが公表されていました。

なかなか突っ込んだ表現なので、どうなるの
か今後の展開が待たれます。

それでは今回の機能性表示最新情報をご紹介
します。

◆H964 大正 大麦若葉青汁 難消化性デキス
トリン

「本品には、難消化性デキストリン(食物繊
維)が含まれます。難消化性デキストリンに
は、糖の吸収を抑えることにより、食後血糖
値の上昇を抑制する機能があることが報告さ
れています。 また、継続して摂取すること
でBMIが高めの方の内臓脂肪を減らす機能が
あることが報告されています。」

今回注目したいのは「継続して摂取すること
でBMIが高めの方の内臓脂肪を減らす」とい
う部分です。実はこの表現、1年以上前に原
料メーカーであり、SR作成者である松谷化学
工業さんがG521やG1008で受理されていまし
たが、その後に続く事例が出ていませんでし
た。内臓脂肪を減らす機能を言うためには、
難消化性デキストリン15gという量が必要な
ため、なかなか普通のサプリメントや食品で
は採用が難しかったのかもしれません。

この内臓脂肪訴求は継続摂取がエビデンスと
なっているため、単回摂取である食後血糖値
の上昇抑制とは区別できるように、「継続し
て摂取することで」とわざわざ明示している
のだと思われます。

ところでSR を見ていくと少し気になるとこ
ろもあります。

SRは2報採用ですが、そのうちの1報、山本
2007では内臓脂肪のベースラインが150ー160
平方センチメートルとなっています。

現在の運用では体脂肪の訴求では内臓脂肪面
積は問われず、BMIだけが基準となっていま
すから、その意味では問題はないのですが、
それでも少々値が高いように感じられます。

SRではこの点について特段の説明はありませ
ん。血圧や中性脂肪の値によってはメタボの
基準に引っかかりそうでもあり、そういった
指摘はなかったのでしょうか。非常に気にな
るところですね。

それでは、またメールしますね。