機能性表示最新情報 277号 / 花粉やホコリ、ハウスダストのエビデンス

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは今回の機能性表示最新情報をご紹介
します。

◆H607 植物性乳酸菌K-2サプリ

「本品には植物性乳酸菌 K-2(L. paracasei
K71)が含まれます。 植物性乳酸菌 K-2
(L. paracasei K71)は、花粉やホコリ、
ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減
することが報告されています。」

届出者は亀田製菓さん。亀田製菓さんと言え
ば、便通などを訴求する植物性乳酸菌K-1が
広く受理されてきましたが、H607は新たな乳
酸菌K-2による鼻の不快感訴求となっていま
す。鼻の不快感の原因として、花粉やホコリ、
ハウスダストを上げていますが、その評価方
法がなかなか興味深いものとなっていました。

H607のSRはMihara2020の1報採用。この文献
では、花粉暴露室 3時間での測定と、花粉暴
露終了後4日間での測定と、2種類の測定を
行っています。花粉暴露室での測定について
は、当然、花粉が原因でのアレルギー反応と
いうことになります。

他方で、花粉暴露終了後については、花粉が
飛散していない時期であることから、(ホコ
リ、ハウスダストなどが主なアレルゲン)
の日常生活におけるアレルギー反応とし、こ
れら二つを合わせて、「花粉やホコリ、ハウ
スダストなどによる鼻の不快感を軽減する」
を導いています。

「花粉」という言葉が最初に登場したのは
E407の酢酸菌GK-1でした。

「本品には酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1)と
GABAが含まれます。酢酸菌GK-1は、花粉、ホ
コリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を
軽減することが報告されています。 GABAは、
仕事や勉強による一時的な精神的ストレスや
疲労感を軽減する機能があることが報告され
ています。」

このSRでは「対象者は、花粉 IgE やダニを
主抗原とするハウスダスト IgE が陽性の健
康な日本人成人男女であり、鼻の不快感の原
因は花粉、ホコリ、ハウスダストなどであ
る」として、花粉とホコリ、ハウスダストに
ついて明確に切り分けるような説明がされて
いません。これを花粉訴求におけるタイプ1
とします。

同じく「花粉やホコリ、ハウスダスト」と表
現するG138などのメチル化カテキンでは、花
粉アレルギーを有する者を被験者とする文献
と、ホコリ、ハウスダストによるアレルギー
を有する者を被験者とする文献の両方を採用
しています。このように被験者に注目して、
花粉とホコリ、ハウスダストを切り分けてい
る事例をタイプ2とします。

そして今回のH607のように、試験環境(花粉
暴露室や花粉ピーク時期と、そうではない環
境)によって切り分けるのがタイプ3です。

「花粉」訴求については、大きく分けるとこ
の3つのタイプになるかと思います。タイプ2
やタイプ3の場合、花粉やホコリ、ハウスダ
ストの因果関係がはっきりしていますから、
これから新たにエビデンスを考えるのであれ
ば、このどちらかのタイプが良いのではない
でしょうか。

それでは、またメールしますね。