機能性表示最新情報 271号 / 機能性の数は幾つ?

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは今回の機能性表示最新情報をご紹介
します。

◆H452 LOCOMO knee(ロコモ
 ニー)

「本品にはウコンエキスが含まれます。ウコ
ンエキスには3つの膝機能(日常生活におけ
る階段上りなどの歩行時における膝の違和感
軽減、膝の柔軟性向上、膝周囲の筋力維持)
をサポートすることが報告されています。」

ウコンエキス関連では過去に二つの事例
(H624:保湿、G103:疲労感)がありました。
この時の機能性関与成分は秋ウコンであり、
指標成分はビサクロン、デヒドロジンゲロン
です。H452のウコンエキスは、指標成分がウ
コン由来多糖類、p-クマル酸であり、訴求は
膝ですから、過去の二つとはまったく別種の
事例になります。

ところで、H452では「 3つの膝機能」という
表現を用いています。そのまま読むと、機能
性が3つあるようにも取れる表現ですが、そ
れはちょっと違います。H452の機能性は一つ
で、それを3つに細分化したものを「3つの膝
機能」と表現しています。

幾つか例を見てみましょう。

「本品には難消化性デキストリン(食物繊
維)が含まれます。難消化性デキストリン
(食物繊維)には、食事から摂取した脂肪の
吸収を抑えて排出を増加させ、食後の血中中
性脂肪の上昇をおだやかにする機能や、糖の
吸収を抑え、食後の血糖値の上昇をおだやか
にする機能、さらにおなかの調子を整え、便
通・お通じを改善する機能があることが報告
されています。」

この場合は、血糖値、中性脂肪、便通の3つ
の機能性があります。そして血糖値には血糖
値のエビデンスが、中性脂肪には中性脂肪の
エビデンスがあるというように、それぞれの
機能性とエビデンスが独立してあります。ま
た、以前にもこのメルマガで紹介しましたが、
こういった場合の届出表示の書き方として、
「・・・Aの機能が報告されています。また
・・・Bの機能が報告されています」や
「・・・A の機能、・・・B の機能」といっ
た具合に、それぞれの機能性が独立したもの
であることが明確になるような書き方をする
必要があります。

次はもう一つ別の例です。

「本品にはGABAが含まれます。GABAには睡眠
の質(眠りの深さ、すっきりとした目覚め)
の改善に役立つことが報告されています。

この場合は、「睡眠の質」という一つの機能
性で、それに対応するエビデンスも一つです。
「眠りの深さ、すっきりとした目覚め」は、
そのエビデンスの中の細分化された項目とい
う位置づけになります。

H452もこれと同様のタイプです。よって、3
つの膝機能としながらも、上述した難消化性
デキストリンのようにそれぞれの機能性を独
立した表現を用いず、「3つの膝機能(日常
生活における階段上りなどの歩行時における
膝の違和感軽減、膝の柔軟性向上、膝周囲の
筋力維持)をサポートすることが報告されて
います。」という、一つの文(機能性)に落
とし込んでるわけです。

広告などではよく「〇つの機能性」、などし
ているものもありますが、こういう対応関係
を確認しておかないと、届出と齟齬が生じて
しまうので注意が必要ではないでしょうか。

それでは、またメールしますね。