機能性表示最新情報 264号 / イライラ感の指標

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは今回の機能性表示最新情報をご紹介し
ます。

◆H301 ローズマリーa

「本品にはローズマリー由来ロスマリン酸が含
まれます。ローズマリー由来ロスマリン酸には、
一時的なイライラ感および日中の眠気を軽減す
る機能があることが報告されています。」

今回注目したいのは「イライラ感」という表現
です。この表現は初出というわけではなく、以
下のような事例があります。

■H141 からだにユーグレナ やさしいマスカッ
ト&ハーブ味

「本品はユーグレナグラシリス由来パラミロン
(β-1,3-グルカンとして)を含みます。
ユーグレナグラシリス由来パラミロン(β-
1,3-グルカンとして)には、作業時の一時
的なストレス(イライラ感、緊張感)を緩和す
る機能、睡眠の質(眠りの深さ、すっきりとし
た目覚め)を改善する機能が報告されていま
す。」

さて、この二つを見比べてみると、H141はイラ
イラ感がストレス訴求の一環であることがすぐ
見て取れるのに対し、H301ではイライラ感と日
中の眠気が並列されていて、どんな訴求領域に
該当するのか少しわかりづらい感じがします。

そこでSRを見ていくと別紙様式5-3に以下のよ
うな記載があります。

「ネガティブな情動が充進された状態では、入
眠困難をはじめ、睡眠の質が低下するため、日
中の眠気にも繋がることが報告されている 。
睡眠不足は、疲労感をもたらし、情緒を不安定
にし、適切な判断力を鈍らせるなど、生活の質
に大きく影響する 。以上より、ネガティブな
情動反応や日中の眠気を軽減することは、良好
な生活の質を保ち健康の維持増進を図る上で、
重要な要素であると考えられる」

つまり、H301の機能性はネガティブな気分の
軽減であり、例えばGABAの活気・活力訴求(こ
ちらはポジティブな側面に注目)と同じように
気分に関する訴求、ということになります。

実際GABAの活気・活力訴求では、指標として
POMSの「活気-活力」を指標として用いており、
一方H301はPOMSの「怒りー敵意」を指標として
「イライラ感」を導いています。両者ともPOMS
を用いて「気分」を測定しているという点で共
通しています。

それではH141の「イライラ感」は何を指標にし
ているのでしょうか?

実はH141でもPOMSを採用してはいるものの、そ
の評価項目は「友好」であって、ここから「イ
ライラ感」を導いているわけではありません。
H141はストレス作業時の「イライラ感」をVAS
によって測定しています。H301は「怒りー敵
意」の言い換え表現でしたが、H141では直接
「イライラ感」を確認したというわけですね。

「イライラ感」という言い方がファジーな表現
であるおかげか、訴求領域や指標が異なってい
ても使用できているというのは、なかなか興味
深い点ではないでしょうか。

それでは、またメールしますね。