機能性表示最新情報 229号 / 2021年の機能性表示を振り返る

こんにちは。YDCのミッシーです。

今回の機能性表示最新情報は、少し早いですが、
2021年の機能性表示を振り返ってみたいと思います。

まず今年の個人的な印象を一言で述べるならば、
「平穏」ということにつきます。今年は、免疫の訴
求が認められたり、エキスが解禁になったり、大規
模な撤回事件がおきたりというような、エポックメ
イキング的な出来事はありませんでした。

ある意味では、スタートから色々とあった機能性表
示も、安定期に入り始めたのかもしれません。それ
を物語るかのように、受理件数は増加しています。

今年の届出番号G番代は、現在のところG778まで進展
しています。昨年の同時期(2020年12月10日)では、
F599でしたから、200件近くの増加です。このメルマ
ガの上半期の振り返りの時にも、今年度の受理件数
も増加しそうだと予測しましたが、今のところその
通りのようです。

そんな中にあって、今年の注目点を二つほどご紹介
します。

まずは、訴求領域の面から、『血管の柔軟性』。

F623 プロシアニジン
「本品には、プロシアニジンB1及びB3が含まれるの
で、加齢とともに低下する血管の柔軟性(血管を締
め付けた後の血管の拡張度)維持に役立つ機能があ
ります。」

こちらは厳密には昨年の年末に受理されたものです
が、血管の柔軟性、あるいはしなやかさ、という訴
求は今年一気に複数の成分に広がり、花開いたと言
えるので、ご紹介します。

それまで血液や血管については、作用機序として末
梢血流などに言及するのが限度でしたが、F623は血
管の柔軟性と健康の維持増進を見事に結び付け、届
出表示とすることに成功しました。血管の柔軟性は、
今や訴求領域として確立したと言えます。今後、
血管や血液について、さらなる広がりがあるのか、
期待が持たれるところです。

次に制度面。冒頭で今年は平穏だったと言いました
が、一つだけ取り上げておきたい変更点があります。
それは、今年の3月22日に質疑応答集の改正があり、
問32が追加になったことです。

この問32は、分析方法についてのルールを示したも
ので、これまでは一度差し戻しになって初めて知っ
たというような運用上のルールだったものが、初め
て明文化されました。これから初めて届出をしよう
という方にとっては、必ず目を通しておくべき内容
です。

分析に関しては、昨年あたりから厳格化している印
象です。特に、一度受理された後でも、消費者庁の
検証事業に引っかかって、追加の資料提出を求めら
れるというケースが後を絶ちません。

分析の厳格化は来年も続くでしょうから、初期のこ
ろに受理されたことがあるという方も、新たに届け
出をする際は、同じ分析方法で問題ないか、問32を
確認することをお勧めします。

それでは、またメールしますね。