機能性表示最新情報 220号 / イミダゾールジペプチドとテクニカルな届出表示

こんにちは。YDCのミッシーです。

疲れた時には気休めと思いつつエナジードリンクを
飲む方も多いかと思います。そんなエナジードリン
クについて、ダイドードリンコさんが機能性表示食
品を発売したそうで、エナジードリンクとしては業
界初なのだそうです。
しかしこの商品の訴求は疲労感ではなく、内臓脂肪。
長所を伸ばすというよりも、カロリーが高いという
短所を補う戦略なのでしょうか。

さて、今回の機能性表示最新情報は、そんな疲れに
関係する成分のお話です。

G513 凍温熟成鯨赤肉
「本品にはイミダゾールジペプチド(バレニン、カ
ルノシン、アンセリン)が含まれます。イミダゾー
ルジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリ
ン)には日常生活や身体的な作業による一時的な疲
労感の軽減に役立つ機能と、日常生活における一時
的なストレスの軽減に役立つ機能があることが報告
されています。本品は、一時的な疲労感やストレス
が気になる方に適した食品です。」

SRの作成は抗加齢協会で、採用文献は1報。イミダ
ゾールジペプチドといえば鶏肉のイメージが強いで
すが、G513は鯨肉。採用文献も鯨肉のイミダゾール
ジペプチドを試験品としたものを採用しています。

またG513ではイミダゾールジペプチドの構成成分と
して、カルノシン、アンセリンに加えて、バレニン
を入れていることも初となります。バレニンは、
G513のように鯨肉由来のイミダゾールジペプチドに
含まれる成分となっています。

ちなみに従来のイミダゾールジペプチドの事例とし
ては次のようなものがあります。

G498 みやざき地頭鶏(むね肉)
「本品にはイミダゾールジペプチドが含まれていま
す。イミダゾールジペプチドは、日常生活の一時的
な疲労感を軽減する機能があることが報告されてい
ます。」

鶏肉を由来としており、採用文献にも鶏肉由来のイ
ミダゾールジペプチドを試験品としています。イミ
ダゾールジペプチドの構成成分はアンセリンとカル
ノシンです。成分名としては記載されていませんが、
分析方法を示す資料を見れば、実際に定量している
のがこの二つであることがわかります。

さて、せっかくなのでイミダゾールジペプチドつな
がりで、ちょっとテクニカルな届出表示の例もご紹
介しましょう。

G339 プリッとミート若鶏むね肉切り落とし
「本品には、イミダゾールジペプチドとアンセリン
が含まれます。イミダゾールジペプチド400 ㎎(本
品100g)には、日常生活での一時的な疲労感を軽減
する機能がある事が報告されています。また、アン
セリン50 ㎎(本品20g)には尿酸値が高め(尿酸値5.5
~7.0 ㎎/dL)の方の尿酸値を低下させるのに役立つ
機能がある事が報告されています。」

これはイミダゾールジペプチドだけでなく、その構
成成分であるアンセリンにも独自の機能性があるか
ら、それも届出表示にしてしまおう、という考え方
ですね。

複数の成分を一つの括りにまとめたような成分で、
その構成成分それぞれにも独自の機能性がないと行
けないので、使用できる機会は限られているかもし
れませんが、ポリフェノールのように由来で複数の
成分をまとめるものであれば、応用できることもあ
るのではないでしょうか

それでは、またメールしますね。