機能性表示最新情報 198号 /   「フコキサンチン」の受理

こんにちは。YDCのミッシーです。
 
このところ機能性表示では興味深い事例が
続いています。
例えば、4例目のエキスとしてF957が
受理されました。
なんと「プロポリスエキス」です。
おそらくプロポリスで申請可能ならば
やってみたいという方もいることでしょう。
 
 
エキス申請の場合は、複数の分析を行って、
同等性の説明をする必要がありますが、
ここには液剤か、非液剤かで2つのパターンが
あります。
今回のF957は非液剤ですから、
既存事例のE624と同じパターンの分析です。
非液剤でのパターンは
これまでE624だけでしたが、
新たに事例が増えたことで、このパターンでの
申請の仕方もだいぶ明確になってきたように
思います(ご興味ある方は、機能性表示
水面下情報90号をご覧ください)
 
 
さて、
それでは今回の機能性表示最新情報のご紹介です。
 
 
F950 フコキサンノールD
「本品には微細藻類由来フコキサンチンが
 含まれます。
 微細藻類由来フコキサンチンには
 肥満気味の方のおなかの脂肪を減らす機能が
 報告されています。
 本品は、肥満気味でおなかの脂肪が
 気になる方に適した食品です」
 
 
届出者はセルメディカさんで、
1報採用のSR による申請です。
アウトカムは腹部脂肪面積のみです。
 
 
届出表示としては大人しめですが、
今回が初出の成分であるフコキサンチンは
興味のある方が多いかもしれません。
フコキサンチン(あるいはフコイダン)は、
以前からご相談の多い成分でしたが、
ついに受理事例が出てきたというわけです。
 
 
一方で気になるのは定量・定性などの
分析方法です。
F950はこの点についてやや「?」
のところがあります。
 
 
分析方法については、先日、質疑応答集が
改定され、新設された問32によって
かなり具体的なルールが明示されました。
例えば、標準品などの試薬については、
純度やグレードなの詳細を記載することや
基原に関することなどです。
この観点からすると、
F950は説明不足ではないか、
と感じるところがあります。
 
 
特に気になるのは「〇〇由来」を説明する
基原の確認に関してです。
F950は「微細藻類由来」としていますから、
基原確認は必須事項であるはずです。
 
 
ところが、F950には基原確認としては
オーソドックスな方法であるブランク品を
使ったクロマトグラフの比較や、
成分に特異的なパターンとの比較を
行っていません。
代わりに別紙様式3-3に次のように
記載があります。
 
 
「機能性関与成分に係る原料は、
 仕入原料ではなく届出者 にて基原生物の
 株管理から培養抽出まで一貫して製造を行う
 自社内製品であり、同原料は他社にも
 販売する為、 HACCP に基づいて規格管理が
 行われている。」
 
 
つまり、
基原の生物から自社で規格管理して
製造しているため、基原は「微細藻類由来」で
間違いない、ということを言いたのかも
しれません。
しかし、機能性関与成分に係る原料以外の
原料からのフコキサンチンの流入が否定されて
いないため不十分という感じがします。
 
 
非公開資料などで提出しているのでしょうか?
 
 
それでは、またメールしますね。