弁護士出身の実業家・リーガルマーケティング
創始者の林田です。
前回は、PRISMA2020に準拠した適格基準#5
の書き方に関し、当局の審査のぶれを実例でお
示ししました。
結局、前回の(C)や(D)のような「グループ化」
にふれない書き方でもよしとする担当者もいれ
ば、「グループ化」の記述にこだわる担当者も
いる、ということだと思います。
であれば、適格基準#5に関しては後者に基準
を合わせるしかないと思います。
そうするとこうなります。
修正前の届出
「<PICOS>
P:肌の乾燥と弾力が気になる健康な成人男女。
疾病に罹患している者、未成年者、妊産婦(妊
娠を計画している者を含む)及び授産婦を対象
とした試験は除外。皮膚の乾燥やたるみといっ
た自覚症状があるものの、皮膚を専門とする医
師により治療の必要がないと診断された被験者
は除外しないものとした。
I:■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■を含む食
品(食品形態は問わない)の経口摂取を介入と
した。ただし、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■の配合量が不明確な場合や、■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■以外にアウトカムへの
影響が明らかな成分を含む場合は除外する。
C:■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■を含ま
ない食品(配合内容は問わない)の経口摂取を
対照とした。
O:肌の弾力や保湿機能の向上に役立つかの
検証を目的とした。アウトカムは『弾力』および
『保湿』とした。『弾力』は、キュートメーターに
よって測定された各パラメータとし、『保湿』は
角層水分量または経皮水分蒸散量とした。
S:ヒトを対象としたランダム化比較試験、また
は、それに準じた試験とした。動物試験、細胞
試験、観察研究は除外した」
修正後の届出
「<統合のためのグループ化について>
PICOS組み込み基準、除外基準を踏まえて
以下のように統合のためのグループ化を実施し
た。
P:肌の弾力や乾燥について、 皮膚の乾燥や
たるみといった自覚症状があるものの、皮膚を
専門とする医師により治療の必要がないと診断
された被験者を対象グループとした。疾病に罹
患している者、未成年者、妊産婦(妊娠を計画
している者を含む)及び授産婦を被験者とした
試験は除外する。
I:■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■を含
む食品の継続摂取を介入グループとした。ただ
し、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■の配
合量が不明確な場合や、■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■以外にアウトカムへの影響が明
らかな成分を含む介入は含まない。
C: ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■を含
まない食品の継続摂取を対照グループとした。
O:キュートメーターを用いて測定された各パ
ラメータを「弾力」とした。また、角層水分量、
経皮水分蒸散量の各データを「保湿」とした。
各測定データには複数の測定時点が設定さ
れる場合もあるが、参考データとして抽出し、
定性的な統合においては、試験終了時点の測
定データを重視した。これら「弾力」「保湿」を
アウトカムのグループとした。
S:ヒトを対象としたランダム化比較試験を試験
デザインのグループとした。動物試験、細胞試
験、観察研究はこれに含まれない。また、掲載
媒体として査読誌に掲載された原著論文(短報
、報告については試験内容が特定できる場合
のみ採用する)とし、会議録など、原著論文以
外の報告は含めないこともこのグループの定義
とした」