1.関与成分を「A由来B」と捉えるか「B」と
捉えるかはエビデンスとなる臨床試験の
設計で決まります。
2.つまり、Activeを「A由来Bほか」とし、Placeboを
「A由来Bを除いたもの」と設計しているの
なら関与成分は「A由来B」だし、
Activeを「Bほか」としPlaceboを「Bを除いたもの」
と設計しているのなら関与成分は「B」と
なります。(>>>
https://www.yakujihou.com/merumaga/2001042.pdf )。
3.ところがサラシノール関係で、一つの臨床試験
に関して、関与成分に関し2つの捉え方がある
という事例があります。
(1)対象となる研究は、北林広巳ほか、健康・
栄養食品研究,10.23-36(2007)です。
(2)まず、E256。
Activeを「サラシア由来サラシノールを
含む飲料サラシア由来サラシノール0.03mg
単回摂取」とし、Placeboを「サラシア由来
サラシノールを含まない飲料」とし、
そこから関与成分を「サラシア由来サラシ
ノール」と捉えています。
(3)次に、D677。
Activeを「サラシノール含有飲料15ml
(サラシノール0.03mg)単回摂取」とし、
Placeboを「サラシノールを含まない飲料」
とし、
そこから関与成分を「サラシノール」と
捉えています。
(4)以上からすると、共に、関与成分を導く
ロジックに問題はありません。
となると、大元の臨床試験の設計の事実
認識がKEYとなります。
(5)そこで、対象研究を見てみると、説明文
からするとActiveとPlaceboの差は
「サラシア」の有無と読め、
被験飲料の栄養成分の表を見ると
「サラシノール」の有無と読め(>>>
https://www.yakujihou.com/merumaga/2001043.pdf )、
ここが二義的であることからこういう
不思議な結末に至っているようです。