機能性表示水面下情報~90号~(2021/04/13)/関与成分プロポリスエキス登場

■山田養蜂場さんのF957は関与成分の一つとして
 プロポリスエキスを含むもので注目されます
 (>>>https://www.yakujihou.com/merumaga/20210413-KJ01.pdf)。
 
 *届出表示
 本品には
 プロポリスエキス、 クルクミン、
 イチョウ葉由来フラボノイド配糖体、
 イチョウ葉由来テルペンラクトン、
 大豆由来ホスファチジルセリン
 が含まれるので、年齢とともに低下する
 認知機能のうち、記憶力(日常生活において
 会話や読み書きなどの基礎となる言葉や
 文字、行動を記憶し、思い出す力)や
 注意力・集中力(必要とする情報に意識を
 向け、正確に対処する力)、判断力(情報を
 処理し正確に判断する力)を維持する機能が
 あります。
 
 
 エビデンスとなるRCT論文は、
 薬理と治療2020年10号ですから、
 割とすんなり受理されたようです。
 
 
■今日はエキスを関与成分とする場合の
 やり方を本件を例としながら
 整理しておきましょう。
 
 本件のプロポリスエキスの指標成分は
 アルテピリンCとクリフォリンです。
 論点は通常2つ。剤型が液剤でない場合は3つです。
 
 
 <論点1>
 試験品と届出品における製品とエキスの同等性
 
 1.試験は通常、安全性と機能性があるので、
  図Xのように2×2=4通りの組み合わせで
  同等性を示すことになります
  (図X >>>https://www.yakujihou.com/merumaga/20210413-KJ09.pdf
  
  2.同等性の示し方は、
   (イ)指標成分の標準品のクロマトと
   (ロ)エキスのクロマト
   (ハ)製品のクロマトの比較、
   つまり、(イ)のピークと同等のピークが
   (ロ)(ハ)で確認できるかどうかです。
   
   本件では、
   (イ)が図1
   (>>>https://www.yakujihou.com/merumaga/20210413-KJ02.pdf

 
   (ロ)が図2
   (>>>https://www.yakujihou.com/merumaga/20210413-KJ03.pdf)、
    図3
   (>>>https://www.yakujihou.com/merumaga/20210413-KJ04.pdf)、

 
   (ハ)が図4
   (>>>https://www.yakujihou.com/merumaga/20210413-KJ05.pdf)、
    図5
   (>>>https://www.yakujihou.com/merumaga/20210413-KJ06.pdf
 
   に示されています。
 
 
 <論点2>
 指標成分は関与成分エキス以外に入って
 いないのか
 指標成分は関与成分特有のものでなければ
 ならないので関与成分以外にも含まれている
 ということになると、その成分は指標成分
 たりえません。
 
 これは、(イ)指標成分の標準品のクロマトと
 (ニ)製品から関与成分エキスを除いたもの
 (ブランク品)のクロマトの比較により
 行われます。
 
 本件では(ニ)が図6
 (>>>https://www.yakujihou.com/merumaga/20210413-KJ07.pdf
 で、(イ)と比べると指標成分が
 含まれていないことがわかります。
 
 
 <論点3>
 製品の崩壊性試験・溶出試験

 製品が液剤でない場合は、崩壊・溶出が
 スムーズに行くことを試験で検証し、
 (日本薬局方に準拠)、その結果を
 様式3において示します。
 本件では、表1として示されています
 (>>>https://www.yakujihou.com/merumaga/20210413-KJ08.pdf)。
 
 
 ■以上のように、エキスを関与成分とする
  場合の手法は定式化されてきました。
  よって、エキスを関与成分となしうるか
  否かは、この手法で結果を導ける指標成分を
  見つけることができるか否かにかかっている
  と言えます。
  
  本件で言えば、山田養蜂場さんが、
  指標成分足りうる成分として
  アルテピリンCとクリフォリンを
  抽出できたので、プロポリスエキスを
  関与成分にできた、と言えます。
 
 
いかがでしたか?