1.届出表示
「本品には小麦ブラン由来アラビノキシラン
が含まれます。
小麦ブラン由来アラビノキシランは、発酵性
の食物繊維で、善玉菌とよばれる腸内の
酪酸菌を増やし、酪酸を増加させることに
より、腸内環境を改善することが報告されて
います。
また、小麦ブラン由来アラビノキシランは
お腹の調子を整え便通を改善することが
報告されています。」
で受理されたE732(商品名;オールブラン
ブランリッチ ほっとひといきショコラ、
届出者;日本ケロッグ合同会社)。
不思議なSRです。
2.採用文献は、(1) Aoeら2018、(2)
奥ら2001。
3.研究(1)
●A;小麦ふすまなし・大麦なし、
B;小麦ふすまあり・大麦なし、
C;小麦ふすまなし・大麦あり、
D:小麦ふすまあり・大麦なし、
の4群で試験。
●SRでは、小麦ふすまあり群(B+D)と、
小麦ふすまなし群(A+C)を比較し、
酪酸菌などで群間有意差あり、とする。
しかし、大麦にもアラビノキシランは
含まれるので(Cにおいて100g中1.0g)、
アラビノキシランの機能性を評価するの
に果たして適切な比較と言えるのか疑問。
4.研究(2)
●A;全粒小麦・ふすま(40gと60g)、
B;全粒米・全粒小麦・ふすま、C;不明、
D;カロリーメイト、の4群で試験(1人が
5種摂取するクロスオーバー)。
●SRでは、排便日数、排便回数、排便量に
ついて、「アラビノキシランあり群」と
「なし群」の比較を行っているが、
どこからそれを導いたのかは不明。
●論文には、A,B,Dの排便量、Aの排便日数・
回数とDの回数の記載がある。
他方、V-11aの回数には論文にない数字が
書かれており、摩訶不思議。
5.事後チェック強化の流れの中で、
「キックオフ後に撤回」とならなければ
よいのですが。